防災教育や女性防災リーダー育成に取り組む一般社団法人男女共同参画地域みらいねっと(青森市、小山内世喜子代表理事)は10日、東日本大震災から13年を前に同市内で「防災カフェ」を開いた。参加者約60人は震災復興に関する講演を聴き、長期避難者へ差し入れる物資について話し合うなど、3.11に合わせて防災への意識を高めた。
地震発生から2週間、避難所生活の長期化が見込まれる被災者への差し入れ-をテーマに、参加者は6人ずつのグループをつくって対話。食料品や生理用品のほか、化粧品や編み物といった気分転換につながる物資を挙げる声も出た。
青森市の会社員館山真樹子さんは「お茶菓子」を提案。避難所に喫茶店が開設された事例を念頭に「避難所生活はストレスがたまるので、お茶とお菓子で和むのも大切ではないか。長期間ならなおさら」と語った。
宮城県南三陸町の神主工藤真弓さんは、震災後に町民や行政と一緒に尽力したまちづくりについて講演。「古里への愛が地域を支える力の土台になる。(住民同士の)平常時の小さなつながりや雑談力が防災の力にもなる」と力を込めた。