東北、能登に心寄せ 東日本大震災13年 富山駅で復興イベント

東北と能登の物産販売を行う八尾高生=富山駅

 市民団体「ふっこうのおと」(富山市)は東日本大震災の発災から13年を迎えた11日、富山駅で復興支援イベントを開いた。今年は東北支援に加え、元日に発生した能登半島地震の復興支援もテーマに掲げており、駅利用者が東北と能登の物産販売や写真パネル展示などを通じ、両方の被災地に心を寄せた。

 昨年に続いて八尾高の生徒が協力し、福祉コースの2年生29人が参加した。生徒は物販コーナーのスタッフを務めたほか、新聞紙でスリッパと器を作るワークショップや、能登での炊き出しボランティアに活用する募金活動も展開した。

 追悼セレモニーでは、福島県浪江町の震災の記憶や東京電力福島第1原発事故の教訓を伝えている「浪江まち物語つたえ隊」の2人が紙芝居「応急仮設住宅自治会長物語」を披露した。八尾高生とのトークセッションなどもあった。地震発生時刻に合わせ、会場に集まった全員が黙とうした。

 ふっこうのおとは今年1月からは能登町で炊き出しボランティアを行ってきた。休業状態となっている同町の観光交流施設「イカの駅つくモール」を支援するため、今回のイベントに合わせて魚醤(ぎょしょう)など取扱商品を施設から仕入れた。

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