前任者との違いは? 横浜キューウェル監督が独自のマネジメントに言及「いろんなポジションでいろんな動きを見てみたい」

横浜F・マリノスは3月13日にアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)準々決勝第2戦で、山東泰山(中国)と対戦する。前日会見に出席したハリー・キューウェル監督が、自身のチームマネジメントに言及した。

今季から横浜を率いるオーストラリア人指揮官は、チーム作りの現状について「過去に素晴らしい監督がここで指揮を執り、ほとんどのベースを作り上げたなかで、自分はほんの少しを加えようと思っている」と話し、こう続けた。

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「どこまで(自分の考えを選手と共有して)やれているかは言うつもりはなく、彼らがピッチ上で何を感じて、何を共有できているのか。そこからしっかり選手同士で分析をして、何が足りないのか、どこを良くしていくのか、というところが大事だと思っている。

トレーニングのなかでも選手一人ひとりが抜くことなく、日々成長し続ける考えを持って取り組んでくれている」

また、アタッキングフットボールの礎を築いたアンジェ・ポステコグルー監督(現・トッテナム)と、そのスタイルを継承・進化させたケヴィン・マスカット監督(現・上海海港)とのマネジメントの違いについて訊かれると、次のように答えた。

「ハイプレス、アグレッシブさ、ボールの動かし方、敵陣でボールを握るなど、共通する部分はいろいろあるが、いろんなポジションでいろんな動きを見てみたい。

たとえば、スタートと違うポジションで相手を混乱させるところなど、ポジションを移した時に責任を持ってできる選手かどうか。どこのポジションでも上手く対応するのは大事になる」

これまでにもボランチが主戦場の渡辺皓太や山根陸をインサイドハーフで起用したり、左ウイングのエウベルを試合途中にインサイドハーフに移すなど、独自の采配を見せている。

クラブ初のアジア4強入りを懸けた山東泰山戦で、キューウェル監督はどんな手腕を振るうか注目だ。

取材・文●金子徹(サッカーダイジェスト編集部)

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