【タイ】テスラのタイ工場、用地ネックで実現困難か[車両]

タイのセーター首相兼財務相の肝いりの案件である、米電気自動車(EV)大手テスラのタイ工場誘致が、用地条件がネックとなって進んでいないようだ。ターン・セータキット(電子版)などが12日、消息筋の話として伝えた。

セーター首相は昨年11月に訪米した際にテスラの工場を視察し、経営陣にタイ工場設置を呼びかけた。同月末には政府主導で経営陣を工場候補地3カ所に案内し、「(同社が)今年第1四半期(1~3月)には工場設置を判断する」と述べていたが、その後は具体的な進捗(しんちょく)が伝えられていない。

消息筋によると、テスラは1区画2,000ライ(320ヘクタール)の土地を工場設置条件としているが、工業団地公団(IEAT)、民間とも条件に合う土地がないもよう。中国大手EVの比亜迪(BYD)は600ライ程度しか必要としなかったため、このような問題は起きなかったという。

工業団地外として首都バンコク東部ラクラバン地区が候補に上っているが、工業団地ではないため、都市計画の土地区分に引っかかる可能性がある。

セーター首相は、ピムパッタラー工業相や内務省に、都市計画の問題などを取り除くよう指示したようだ。

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