避難生活の2次災害防ぐため…福島から「DWAT」派遣 震災13年、あのときの経験を能登へ

東日本大震災から13年を迎えた福島県内から、能登半島地震の被災地へ新たな支援です。避難所生活が続く被災者の健康支援などを専門とするチームが石川県へ出発しました。

12日朝、能登半島地震の被災地・石川県へと出発したのは、郡山市の社会福祉法人に勤める介護福祉士と介護支援専門員です。2人は、避難所生活を送る被災者の健康支援などを専門に行う災害派遣福祉チーム「DWAT」として、石川県内の避難所を巡回します。県内のDWATが県外の被災地に派遣されるのは、今回が初めてです。

たるかわ福祉会・遠藤辰也さん「東日本大震災があり、日本中の皆さんにご支援をいただき感謝している。能登の皆さんを少しでも援助できたら」 たるかわ福祉会・加藤大輔さん「何気ない普段の生活に近づけるような支援や援助が求められていると思う。福祉の専門職だからこそ生活という部分に重点を置いて支援を行っていきたい」

この2人に加えて、総合南東北病院の作業療法士1人も被災地へと派遣されていて、3人は13日から4日間支援にあたります。

避難生活の2次災害を防ぐ…「DWAT」とは

今回被災地へと派遣された「DWAT」とは「Disaster Welfare Assistance Team」の略で、直訳すると、災害福祉支援チーム、一般的には「災害派遣福祉チーム」と呼ばれています。

すでに県内からも派遣されている「DMAT」とはMとWの1文字違いですが、DMATは「Medical」なので医療、DWATは「Welfare」なので福祉支援を専門とするチームというわけです。

石川県では、能登半島地震から2か月が経った3月1日現在も、1万人を超える人たちが避難生活を強いられていて、DWATは、そうした人たちの支援を専門に行います。

特に、避難所生活で身体を動かす機会が減っている高齢者や障害者などと一緒に簡単な体操をしたり、マッサージをしたりといった支援を通して、避難所生活における2次災害を防ぐことが大きな目的です。

福島県は11日、震災から13年を迎えました。あのときの経験が、被災地の人たちのために生かされることが望まれます。

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