野良猫避妊・去勢手術に助成 青森市、2024年度から

 青森市は新年度、野良猫の避妊・去勢手術費用の一部を助成する新規事業に取り組む。野良猫に関するトラブルの相談が増加傾向にあるため、対策に乗り出す。13日の市議会予算特別委員会で、小熊ひと美議員(立憲民主・社民)の質問に千葉康伸保健部長が答えた。

 野良猫の保護活動に取り組むなどしているボランティア団体や市民を対象に、飼い主のいない雌猫の不妊手術に1匹当たり9千円、雄猫の去勢手術に同6千円をそれぞれ助成する。2024年度は計70件の助成を見込んでおり、事業費は71万円。

 千葉部長によると23年4月~24年2月末、野良猫のふん尿や鳴き声の被害などに関する市への相談件数は346件だった。相談は年々増加しているといい、野良猫の無秩序な増加を防ぐことで被害の抑止につなげる。

 市生活衛生課の担当者は「すぐに効果が表れるわけではないが、長期的に取り組むことで被害が減らせるのではないか」と述べた。

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