IAEA「がん治療支援」へ県立医大などと協定 国内16大学で作る団体が協力 福島

国際原子力機関=IAEAのグロッシ事務局長は14日、福島市を訪れ、県立医大などとがん治療の向上を目的とした協定を結びました。

13日、処理水の放出後初めて福島第一原発を訪れた国際原子力機関=IAEAのグロッシ事務局長。処理水の放出設備などを視察し、東京電力の小早川社長から放出までの過程について説明を受けました。

視察後、グロッシ氏は処理水の放出について「トリチウムの値は非常に低いレベルであり、我々の期待に沿った形で運用されている」としたうえで、「長い道のりだが、今のところ勇気づけられる結果が出ている」と話しました。

そのグロッシ氏は14日、福島市を訪れ、県立医大などと、がん治療の向上を目的とする協定を結びました。IAEAではおととしから、発展途上国でのがん治療を支援する取り組みを進めていて、今後、県立医大を含む国内16の大学でつくる団体が、人材の派遣などで協力します。こうした活動を支えるため、会津中央病院などを運営する温知会が、10万ユーロ、およそ1600万円をIAEAに寄付しました。

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