ミニ観葉植物を始めたいけど、何から購入すればいいのかな。どんな心がまえがいるのかな…。人気ショップe -花屋さんに、初心者向けの植物の選び方、育て方のアドバイスを伺います。そしておすすめミニ観葉植物15選を教えてもらいました。
★チランジアの育て方★
まずは、飾り方と選び方を教えてもらいましょう。
メソッド1 観葉植物をセンスよく飾るコツは?
「つり下げる」がいちばんおすすめです。植物をつり下げるだけで、部屋の雰囲気がガラリと変わります。大きな植物だとスペースが必要、かといって小さい植物だと目立たない。つるせば、スペースも存在感も解決です!
メソッド2 植物を長もちさせる飾り方は?
長もちさせるコツは“風通しのよい場所で育てること”。棚に置くよりつり下げたほうが風通しはよくなります。つるすと視界に入りやすいので、植物の変化に気がつき、「いつのまにか枯れていた」などが減ると思います。また時間がないという人も、ほとんどの観葉植物は、休日だけ(1鉢あたり)1〜2分だけのお世話でも大丈夫です。
メソッド3 そもそも飾る場所がない場合は?
飾る場所がない場合は、つり下げれば問題は解決! でもつり下げる場所がないという方もいるでしょう。植物は窓際を好むものが多いのですが、窓際には飾るスペースがない…。そんなときはシンプルに、窓の前にじゃまにならない程度の台を置けばOK。「飾る場所がない」から「場所をつくる」感じです。
メソッド4 日が当たらない場所でも育つ?
多くの観葉植物は間接照明程度の明るさでも大丈夫です。観葉植物は、もともと環境適応能力が高いです。そして植物はやさしいので、“人間寄りの環境”であっても一生懸命つきあってくれます。植物は本来、明るい場所が好き。植物のことがだんだん好きになってきたら、“植物寄りの環境”もつくってあげてください。
メソッド5「北欧風にはコレ」のような相性のよい組み合わせはある?
植物のグリーンはどんなインテリアにもなじみます。植物を選ぶというより、インテリアに合わせて「鉢」を選ぶといいでしょう。たとえば、明るい床材なら明るい色の鉢が似合います。またサイズ選びも重要です。狭い部屋に大きな植物を飾ると圧迫感が出てしまうので気をつけましょう。
ミニ観葉植物人気15選
数ある観葉植物の中で“見た目がいい”かつ“育てやすい“ものを、e-花屋さんに選んでもらいました。ショップサイトをのぞいているように楽しんでください!
※掲載されている商品の中には、ショップで現在取り扱いがないものや、売り切れているものがあります。植物は季節ものですのでご了承ください。
1 ソフォラ“リトルベイビー”
マメ科/高さ(鉢も含む)30〜40㎝/鉢の大きさ3.5号
クネクネ曲がる細い枝。盆栽みたいな観葉植物は、男女問わず人気があります。華奢で繊細に見えますが、実は屋外でも越冬するようなタフさがあるから驚きです。めったに花は咲ませんが…、何年も育てるといつかお花が見れるかも。
【置き場所】
なるべく太陽の光が届く場所で、風通しのよい場所。暗すぎると落葉します。耐寒性は強く、暖房のない部屋でも平気で越冬できます。
【育て方】
水は他の植物同様、“鉢が乾いたらたっぷり”と。ただし、他の植物と比べると乾燥は苦手です。水が少ないと落葉します。水はけのよい土に植え、水をしっかり与えながら育ててください。
2 コウモリラン・ヴィーチー
ウラボシ科/高さ(鉢も含む)30〜50㎝/鉢の大きさ5号
コウモリランは「2種の葉」を備えるおもしろいシダ植物。特に貯水葉と呼ばれる葉は、成長すると「鹿の角」のような形になり迫力が増します。コウモリランにはたくさんの品種がありますが、ヴィーチーは育てやすさ、ビジュアルともにすぐれています。
【置き場所】
室内の明るく風通しのよい場所が理想です。観葉植物の中でも日陰には強いほうなので、インテリアグリーンとして扱いやすいと思います。環境適応能力も高いです。
【育て方】
つるして飾ると魅力がより出やすいです。愛好家も多く、育て方を突き詰めると奥が深い世界となります。ヴィーチーのような入門品種であれば、初心者さんでもリラックスして育てることができます。
シンプルな黒の鉢に植え込んで、そのまま置くとどこかかわいさが漂います。
3 ヒメモンステラ
サトイモ科/高さ(鉢も含む)35〜45㎝、鉢の大きさ5号
葉に切れ込みが入る、人気の観葉植物。一般的なモンステラは育つと大きくなるので将来的にじゃまになってしまうことも。その点、ヒメモンステラはコンパクトな樹形を維持しやすいので、狭い部屋でも気軽に楽しむことができます。
【置き場所】
室内の明るく風通しのよい場所。窓際よりも、強い光が当たらない場所のほうがおすすめです。耐陰性もあります。
【育て方】
水は鉢土が乾いたらたっぷりと。冬は10度以上の場所がおすすめです。「あまり大きくしたくない」と思えば、年に1〜2度剪定しながら育ててください。
4 ポトス‘エンジョイ’
サトイモ科/高さ(鉢も含む)12〜15㎝、鉢の大きさ2.5号
「最も美しいポトス」と呼ばれるポトスのエリート品種。美しさだけでなく、耐陰性、耐寒性などもポトスの中で秀でています。そして、他のポトスに比べると成長はゆっくり。コンパクトな樹形を維持しやすい植物を探している人におすすめ!
【置き場所】
明るく風通しのよい場所、強光は避けます。他の植物よりは環境適応能力が高く、室内のいろいろな場所で楽しむことができます。
【育て方】
「育てやすい観葉植物」として、必ず名前があがるのがポトス。唯一の弱点は、耐寒性があまりないこと。‘エンジョイ’は、水やりを控えれば5度くらいまで寒さに耐えてくれます。水が少なくなると葉がしんなり、水ぎれのサインもわかりやすく、初心者さんにもおすすめ!
5 パキラ
パンヤ科/高さ(鉢も含む)45〜55㎝/鉢の大きさ4号
「幸運をもたらすお金の木」と呼ばれ、ギフトの定番だったパキラ。最近は、自分用に求める人が多くなりました。以前より樹姿がおしゃれなものが増え、風水でもグッドアイテムとされています。
【置き場所】
日当たりを好む植物ですが、日陰にも強い。環境適応能力が高い植物です。冬は水やりを控えれば5度くらいまで耐えますが、できればもう少し暖かい場所で。
【育て方】
水やりは、少々忘れても大丈夫! 初心者さんや、忙しい人におすすめしたい植物のひとつです。「あまり大きくしたくない」と思えば、春に軽く剪定を。幹が緑色の部分をカットするのがコツです。やや乾かし気味で育てることにより、成長スピードを遅らせることができます
6 アスプレニウム‘エメラルドウェーブ’
チャセンシダ科/高さ(鉢も含む)22〜30㎝/鉢の大きさ4号
福岡の名門・杉本神籠園が苦労の末に生み出した美しいシダ。誕生秘話は、明治時代にまでさかのぼります。神龍園二代目・春男氏が植物収集をしている際、見たことがないシダを発見し一目惚れ。それからそのシダを何度も何度も育種選抜を繰り返し、やっと生まれたのがこの‘エメラルドウェーブ’。世界最大の園芸見本市(International Pflanzen Messe)では最優秀賞を受賞。控えめな顔をしていますが、実はすごいやつなんです!
【置き場所】
シダ植物は、日陰に強いのが特徴です。 ‘エメラルドウェーブ’は、日陰だけでなく、(多少であれば)日にあたっても大丈夫です。室内のいろいろな場所で楽しめます。
【育て方】
育て方は一般的な観葉植物とほぼ同じですが、乾燥がやや苦手です。そうはいっても、秋に何度も水やりしなくては、というほどではないので、リラックスして育ててください。耐寒性の目安は8度です。
7 パンダガジュマル
クワ科/高さ(鉢も含む)16〜20㎝/鉢の大きさ2.5号
「幸福をもたらす精霊が宿っている木」「多幸の木」などと呼ばれるガジュマルは、観葉植物の中でも特に人気が高い植物です。なかでもパンダガジュマルは名前も、見た目もかわいく、女性に大人気。大きいサイズのものより、小さめサイズがその魅力を堪能できると思います!
【置き場所】
ガジュマルは耐陰性も多少はありますが、日光が大好きです。窓際で育てることをおすすめします。
【育て方】
明るく風通しのよい場所で育てれば、鉢土は定期的に乾きます。根腐れを恐れ、水やりを躊躇する人もいますが、日の当たる場所での水不足は落葉の原因ともなりますので気をつけてください。
8 ホヤ・カルノーサ(グリーン)
ナガイモ科/高さ(鉢も含む)15〜25㎝/鉢の大きさ4号
「美しい花が咲く」観葉植物。ホヤの中でもカルノーサは特に育てやすい入門品種で、斑入り葉が一般的です。ただし、斑がない(グリーン)ほうがインテリアにはなじみやすく、グリーン葉のカルノーサを探すコアなファンもいます。
【置き場所】
ある程度であれば日陰にも寒さにも耐えるので、インドアグリーンとして飾りやすいと思います。
【育て方】
乾燥に強く、育てやすい観葉植物です。綿ぼこりのようなコナカイガラムシが付着することがあるので(動いたり、飛んだりしないのでご安心ください)、見つけたら綿棒などでとってください。
9 パルテノシッサス・シュガーバイン
ブドウ科/高さ(鉢も含む)18〜25㎝/鉢の大きさ4号
つる性植物といえば、アイビーやポトスを想像する人が多いですよね。その中で「おしゃれ度」という点では、シュガーバインがすぐれていると思います。他の植物と比べるとつるがやわらかくしだれやすい、エレガントでやさしい雰囲気を演出してくれます。
【置き場所】
「新聞の字をストレスなく読める程度の明るさ」があれば大丈夫。寒さにも強く、0度くらいまで耐えます。寒冷地のインドアグリーンとしても、頼れる存在です。
【育て方】
日陰、寒さに強い反面、夏の暑さがやや苦手です。ただし、リビングのように「人間が快適に過ごせる場所」であれば大丈夫。つるは長く伸ばせばおしゃれですが、適宜切り戻すことでボリューム感を出すこともできます。
10 チランジア・キセログラフィカ
パイナップル科/大きさ(直径)8〜12㎝
「エアプランツの王様」とも呼ばれる人気品種。土も鉢もない状態で生きているんだから驚きです。雑貨のように扱われることもありますが、しっかり育てれば花も咲くドラマチックな植物です。少しずつですが、大きくもなります。それを感じることができればより愛情が湧いてきます。
【置き場所】
日陰にも非常に強く、雑貨感覚で飾ることができますが、本来は「風」が大好き。通風を確保するためにもつるしたりするのが望ましい飾り方です。
【育て方】
エアプランツは「水やりがいらない」と思われがちですが、そんなことはありません。定期的な水やりは必要です。葉水を与えるときは、ビチャビチャに濡らすくらいの大胆な水やりを。その水が「2〜3時間で乾いてしまう」ことが重要です。ですので、なるべく風通しのよい場所に。乾かないような場所で育てるのであれば、水の散布量を調整してください。
11 リプサリス・エリプティカ
サボテン科/高さ(鉢も含む)30㎝前後/鉢の大きさ5号
〝ヒモサボテン〟と呼ばれるリプサリス。ほとんどの品種がひものような細い葉ですが、エリプティカのように葉が大きい品種もあるんです。丈夫で、お世話も簡単。葉が伸びるほどおしゃれに見えるリプサリスは、まさに「育つインテリア」。つり下げグリーンの中でも特に人気が高い存在です。
【置き場所】
風通しのよい場所に。強い光は苦手なので、窓際の場合はレースのカーテンを。耐陰性も強いので、インテリアグリーンとしても飾りやすいです。高い場所に飾るとすてきに見えます!
【育て方】
森の中に自生することから、「森林サボテン」とも呼ばれます。鉢土は乾かし気味でもOKですが、空中湿度はやや高いほうが植物は喜びます。とはいえ、そこまでむずかしく考えなくても大丈夫。ほかの観葉植物とほぼ同様な管理で問題ありません。
12 ザミオクルカス‘レイヴン’
サトイモ科/高さ(鉢も含む)25〜30㎝/鉢の大きさ4号
「草姿がおしゃれ」という理由で、昔から人気が高かったザミオクルカス ザミーフォリア。‘レイヴン’はその最新品種、唯一無二な存在。色がカッコよすぎます! そしてもうひとつの特徴は、成長がめちゃくちゃ遅いこと。一年で数センチしか伸びません。最近はこういった大きくなりにくい植物のほうに人気が高い傾向があります。
【置き場所】
明るく風通しのよい場所で。ただし夏の強い日差しは避けて。日陰にもかなり耐える品種ですが、程よく光が当たった方が縮まった姿に育ちます。
【育て方】
育て方は他の観葉植物とほぼ同じですが、水やりはやや控えめに。乾燥にとても強い品種です。特に高温期や低温期は、水を与えすぎると腐ってしまいますのでご注意を。
13 コーヒーノキ
アカネ科/高さ(鉢も含む)25〜30㎝/鉢の大きさ2.5号
コーヒー豆から発芽したのがコーヒーノキ。「家庭菜園でコーヒー豆を」と憧れますが、木が大きくならないと豆がつかないので、家庭では「観賞用」として親しまれています。照りのある葉はとってもかわいく、日陰にも強い。名前をかわいい。おすすめしたい観葉植物のひとつです。
【置き場所】
冬の寒さは気をつける必要がありますが(10度以上推奨)、陰に強く室内観葉植物としては飾りやすい植物だと思います。
【育て方】
水分が少なくなってくると、葉がダランと下がります。ほかの植物を比べると「水ぎれサイン」がわかりやすいのも特徴のひとつ。乾かし気味に管理することで、成長のスピードを遅くすることができます。
14 フィカス・ベンジャミン‘バロック’
クワ科/高さ(鉢も含む)35〜45㎝/鉢の大きさ4号
メガネのような葉が特徴的なベンジャミン。ほとんどの観葉植物が地味なルックスですが、印象的なくるくる葉っぱは「指名買い」もよくされます。ただし生産が難しい植物で、作っている農家はわずかしかいません。生産量が少ないので、気になる人は見つけたときにぜひ手に入れておきましょう。
【置き場所】
ベンジャミンは、観葉植物の中でも光を好むほうです。日当たりは必須。「窓際にスペースを確保できる人」向けです。
【育て方】
日当たりのよい場所で、鉢土が乾いたら水もたっぷり与えてください。日照や水が不足すると落葉の原因となります。水を与えすぎて根腐れを起こさないためにも「よい環境」で育てるのがコツです。
15 フランスゴム(フィカス・ルビギノーサ)
クワ科/高さ(鉢も含む)40〜60㎝/鉢の大きさ4号
「育てやすい観葉植物」で必ず名前があがるのがゴムノキ。フランスゴムは普通のゴムノキに比べ耐寒性は劣るものの、見た目が上品です。テーブルサイズのものや、枝曲がりのものなど、バリエーションが多いのも特徴で、鉢をかえると〝ばえる〟植物です!
【置き場所】
日当たりはもちろん、多少であれば日陰にも耐えるので、インテリアグリーンとして重宝します。床置きサイズのものをお探しなら「小さい状態から育てる」よりも、「最初から大きいものを選ぶ」ことをおすすめします。
【育て方】
他のゴムノキより、若干耐寒性が劣ります。水やりを控えれば5度くらいまで耐えますが、できれば8度以上の場所で。鉢土が乾いたら水やりを。比較的、水をよく吸います。
※この記事は『はじめよう!観葉生活』主婦の友社編(主婦の友社)の内容をWeb掲載のため再編集しています。
※2023年1月4日に配信した記事を再編集しています。
監修者
観葉植物専門のネットショップ e-花屋さん
2005年楽天市場に、観葉植物の専門店として設立。「日本一親切なネットショップ」を目指したショップ作りで、ユーザーの評価も高い。特に初心者向けの植物の選び方、育て方のアドバイスやコンテンツには定評がある。