捜査資料がウェブメディアに流出、性被害告訴した女性など12人分の個人情報含む 鹿児島県警本部長「深くおわび」

 鹿児島県警が作成したとみられる捜査資料2枚が流出し、事件4件に関係する12人分の個人情報が漏えいした問題で、野川明輝県警本部長は14日、県議会総務警察委員会の冒頭で「関係者や県民に多大なるご迷惑と心配をかけ深くおわび申し上げる」と謝罪した。

 事件の処理経過を管理する文書「告訴・告発事件処理簿一覧表」をウェブメディアが掲載する事案があったとし、「重く受けとめている。流出の経緯を厳正に調査し、再発防止と信頼回復に努める」と述べた。

 県警によると、流出したとされるのは、警察職員5人と告訴人や被告訴人ら7人の氏名や生年月日など。

 情報漏えいを巡っては、ウェブメディアが昨年10月25日、一部黒塗りにした一覧表2枚を掲載。新型コロナウイルス療養施設で県医師会元職員の男性から性的被害を受けたとして刑事告訴した女性看護師側の代理人弁護士が2月に会見を開き、「県警から謝罪の申し出を受けた。一連の対応が不誠実だ」と訴えていた。

鹿児島県警の情報漏えい事案について謝罪する野川明輝県警本部長=14日午前10時、県議会庁舎

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