本県の魅力、玉ようかんに 峰月堂が発売、樹氷や花笠まつりモチーフに

峰月堂が発売した玉ようかん「○形」。山形の魅力を凝縮している

 山形市の和洋菓子店峰月堂(鈴木昇社長)は、本県の自然や祭り、季節などの魅力をシンプルな色で表現した、手のひらサイズの玉ようかん「○形(マルガタ)」を発売した。蔵王の樹氷と御釜、花笠まつり、夏空をイメージした4種類。こだわって作った色と味で、観光客などに関心を持ってもらい山形の豊かさを伝える狙いだ。

 同社は1949(昭和24)年の創業。主力の「かりんとう饅頭(まんじゅう)」などが地域に愛されているが、コンビニスイーツやお取り寄せスイーツの充実、地域住民の高齢化、新型コロナウイルス禍に伴う冠婚葬祭の簡素化などで、菓子の需要が減ってきているという。一方で観光需要は回復傾向で、ベーシックでありながらも山形をアピールできる新しい菓子として「○形」を開発した。昔ながらの菓子の良さを伝えたいという鈴木社長(77)の思いもある。

 10種類以上の試作品を作り、色が良くて味も納得できるものとして、4種類を決めた。蔵王の樹氷は白でホワイトチョコレート味、御釜は緑にして抹茶味、花笠まつりは赤でストロベリー味、夏の空は青にしてソーダ味で表現した。

 ようかんにホワイトチョコを使うのは珍しく、「雪のイメージに近いきれいな白が表現できた」と営業部の鈴木宏史さん(47)は話す。食感は白と青が硬め、緑と赤が軟らかめ。ようかんの硬さの好みは人によって多様で、さまざまな需要に応えられるようにした。

 それぞれ直径2.5センチほどで、4種類が1個ずつ入り410円。同市小白川町3丁目の小白川本店で扱う。問い合わせは同店023(622)9361。

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