電車やバスなどの公共交通機関では、人に迷惑を掛けないようにするのが最低限のルールですよね。多くの人はそのルールに従っていますが、中にはとんでもないことをしでかす人たちもいるようです。今回は友人が妊娠中に経験したエピソードを聞かせてくれました。
通勤電車で座っていると
これは私が妊娠中だったころのエピソードです。
当時はまだ産休前で毎日電車で通勤していましたが、かなりお腹も目立ってきていたので、安全のためにもなるべく座るようにしていました。
あの日の会社帰り、私が優先座席に座っていると、登山の帰りと思われる服装の中年女性4人組が賑やかにおしゃべりをしながら同じ車両に乗り込んできました。
女性たちの要求にビックリ
「元気な人たちだなぁ」と思っていると、女性たちは車両を見渡したあと、優先席付近へやってきました。
そして座っている私に向かって無遠慮に「ここ、私たちが座りたいから、あなたは向こうの席に移動してくれない?」「ここ以外に4人で座れる席ないのよね~」とありえない要求をしてきたのです!
さらにヒートアップしてきて……
もちろん、身体が不自由だったり体調が悪い人が相手なら譲るつもりでしたが、女性たちは登山できるほど元気な様子。賑やかにお喋りしていて、私にはとても体調が悪そうにも見えませんでした。
それで私は「妊娠中ですし、電車も動いていて危ないのでちょっとそれはできないです」とお断りしました。
すると、女性たちはさらに「たかだか妊娠で大げさねぇ(笑)」「私が妊婦の頃なんて、走り回ってても安産で大丈夫だったわよ!」などと言ってきます……。
思わぬ助け舟が
なんて厚かましい集団……と呆れていたその時、思わぬ助け舟が!
なんと、近くに座っていた高齢女性が状況を見かねて
「ちょっとあんたたち、みっともないわねぇ! 妊娠出産なんて人それぞれなんだから自分たちの古びた記憶で判断しちゃだめよ! その格好、登山にでも行ってたんでしょ? 山に登れるくらい元気なら降りる駅まで立っときなさい!」
と叱ってくれたのです!
自分より年上の女性にお説教されさすがに気まずくなったのか、中年女性グループはそそくさと別の車両に移動していきました。
まとめ
優先座席はその名の通り、本当に座席を必要としている人が優先されるべきです。
妊婦なので優先されたい、というわけではありませんが、妊婦だけでなく、体調が悪い人など席が必要な人にとってはありがたいですよね。もちろん見た目で安易に判断はできませんが、この中年女性たちももう少し思いやりと常識を持ってほしいものですね。
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:藍沢ゆきの