スペースXの米スパイ衛星網構築、中国が「安全脅かす」と非難

[北京 18日 ロイター] - 中国軍と国営メディアは宇宙開発企業スペースXがスパイ衛星網の構築を米政府から請け負ったとのロイター報道について、米国が世界の安全保障を脅かしていると非難した。

関係者の話によると、スペースXの「スターシールド」部門が2021年に米国家偵察局(NRO)と18億ドル規模の契約を交わした。

中国人民解放軍は17日、運用する微博(ウェイボ)アカウント上で、中国のハイテク企業が米国の安全保障を脅かしていると非難する米国の「恥知らずさと二重基準」が露わになったと投稿。「世界各国は警戒を怠らず、米政府が作り出した新たな、さらに大きな安全保障上の脅威から身を守るべきだ」と呼びかけた。

中国共産党が監修する雑誌「航空知識」の王亜男編集長はスペースXのプロジェクトについて「世界の安全保障と安定に対する挑戦だ」と指摘。党機関紙・人民日報系の環球時報のインタビューで、米国が懸念している国や地域への偵察を強化すれば、いくつかの問題が複雑化したりエスカレートしたりすると述べた。

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