《ONSEN 無形文化遺産へ》「知事の会」新会長に鳥取・平井氏 山本一太氏(群馬)は事務局長留任

 「温泉文化」の国連教育科学文化機関(ユネスコ)無形文化遺産登録を目指す36道県でつくる「知事の会」のオンライン会合が18日、開かれた。蒲島郁夫熊本県知事の知事引退に伴う新会長として平井伸治鳥取県知事を選出するなど4月16日付の新体制を決めた。「2026年の国内候補選定」を目標に活動することなども確認した。

 平井氏は自治省(現総務省)出身で現在5期目。21~23年に全国知事会長を務めた。報道陣の取材に「登録を目指すことは(能登半島地震などの)被災地の復興とも重なる。決意を込めてみんなで一緒にやっていきたい」と抱負を語った。

 蒲島氏は22年11月の知事の会設立時から会長を務めていた。交代後は顧問に就く。新幹事長に村井嘉浩宮城県知事、監事に内堀雅雄福島県知事を選出した。事務局長の山本一太群馬県知事、事務局次長の馳浩石川県知事は留任する。

 一方、国内候補選定に向けて昨年11月に始めた温泉地の全国実態調査について、今年7月から2次調査を行い、25年1月に最終的な結果をまとめる方針も確認した。山本知事は取材に「懸案だった温泉文化の『わざ・担い手』を整理していく」と説明。調査に基づく理論的な補強を経て「温泉文化」の定義付けを目指す考えを示した。

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