働く障害者数は過去最多、一方なかなか社会に出られない人も…広がる自立や就労支援の事業所 福島

福島県郡山市に、ひきこもりの人や障害のある人の自立や就労をサポートする事業所が4月にオープンするのを前に、18日、内覧会が行われました。

郡山駅前徒歩1分の場所に、4月1日にオープンする障害福祉サービス事業所「ソーシャルスクエア郡山駅前店」。この事業所は、ひきこもりの人や発達障害、難病を抱える人など、生きづらさを感じている人の自立や就労をサポートしようといわき市のNPO法人が設置しました。

事業所の中は木を基調とした温かみのある空間が広がっていて、利用者はコミュニケーション能力の向上や、ストレスのコントロールなど、自分の希望するカリキュラムを選択して学ぶことができます。さらに…。

阿部真奈記者「事業所の2階には立派なキッチンが備え付けられていて、調理実習を通して利用者の生活の自立もサポートします」

2階にはダイニングキッチンがあり、生活面での自立訓練も行いながら社会復帰への一歩を踏み出せるようサポートしていきます。「ソーシャルスクエア」は、全国に8店舗あり、これまでに200人を超える人が自立訓練や就労のサポートを受けていて、そのうちの半数が就職に繋がっています。

運営するソーシャルデザインワークス・小松知寛さん「障害をお持ちだったり、それぞれの悩みを抱えている方々がたくさん地域にいらっしゃるので、その方々に対して次の一歩を踏み出せるような後押しをできるような事業所になっていきたい」

「ソーシャルスクエア郡山駅前店」では現在、利用者を募集していて、3月22日まで見学会を開催しています。

働く障害者数は過去最多 一方で…

全国の障害者の雇用状況を見てみると、厚生労働省のまとめでは民間企業で働く障害者の数は年々増加していて、去年は64万人あまりと過去最多を更新しました。

福島県内の企業の障害者雇用状況は去年6月時点で5479.5人と、前回の調査より215人増え、こちらも過去最多を更新しました。全国的に障害者の雇用状況は増加していますが、中には生きづらさを感じてなかなか社会に出ることができない人もいます。

事業所を管理する小松さんは、「利用者の不安や悩みに寄り添い、自立したい・働きたいという思いを後押ししていきたい」と話していました。障害の有無にかかわらず生きやすい社会になるよう、ひとりひとりが考えていくことが必要です。

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