下野で震度5弱 国分寺小で体育館倉庫の天井剥がれ落ちる

地震の影響で天井が剥がれ落ちた下野市国分寺小体育館2階の倉庫=21日正午、下野市小金井4丁目

 21日午前9時8分ごろ、下野市と埼玉県加須市で震度5弱の地震があった。気象庁によると、震源地は茨城県南部で震源の深さは46キロ。地震の規模を示すマグニチュード(M)は5.3と推定される。本県で震度5弱以上を観測したのは2022年3月16日以来。

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 県内は他に宇都宮市や足利市、鹿沼市、真岡市、野木町などで震度4を観測した。県や県警などに人的被害の報告は入っていない。

 県や下野市などによると、震度5弱の揺れがあった同市では国分寺小の体育館2階にある倉庫の天井板8枚が剥がれ落ち、ライトも配線とともにつり下がった。JR小金井駅や自治医大駅、石橋小や南河内小中学校など市内6カ所でエレベーターが緊急停止した。

 JR東北、上越、北陸新幹線は一時運転を見合わせた。東北新幹線は上下計25本が最大35分遅れた。乗車していた川崎市高津区千年、主婦安達実穂(あだちみほ)さん(84)は「小山駅で停車中に地震があった。大きな揺れを感じた後、車内が停電して驚いた。そのまま30分ほど停車したが、乗客は落ち着いた様子だった」と話した。

 JR宇都宮線では宇都宮-小金井駅間で一時速度を落として運転。東武鉄道も日光線や伊勢崎線で同様の措置を取った。東北自動車道や北関東自動車道では一時速度規制を行った。

 気象庁によると、フィリピン海プレートと陸のプレートの境界で発生した逆断層型。「揺れの強かった地域では1週間程度、最大震度5弱程度の地震に注意してほしい」と呼びかけた。

 県内各地の主な震度は次の通り。

 震度5弱=下野田中、下野笹原▽震度4=宇都宮、足利大正、栃木、佐野、鹿沼晃望台、真岡、益子、壬生、野木▽震度3=宇都宮塙田、栃木大平、佐野中町、鹿沼、鬼怒川温泉、日光芹沼、小山中央、大田原湯津上、矢板、さくら、下野大松山、上三川、茂木北高岡、茂木、市貝、芳賀、高根沢

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