3年半かけた岡山県庁の耐震化工事が完了 戦後モダニズム建築を代表する県庁の魅力も残しつつリニューアル【岡山】

3年半に及んだ岡山県庁の耐震化工事が完了しました。今回の工事では強い揺れに耐えるだけでなく、戦後モダニズム建築を代表する県庁の魅力を紹介したギャラリーも作られています。

建築家、前川國男が設計し1957年に竣工した岡山県庁。歴史的に価値のある建物を後世に残すため外観などを残しつつ、2020年10月から3年半約157億円かけて行われました。

(リポート 榎崎朱子)
「耐震化工事が完了して、建物の中にはこのような制振ブレースが105か所設けられています。こちらで揺れを吸収して、この建物が震度6強でも耐えられるようになっています。」

このほかにも柱の強度をあげたり、窓や壁などに使われている素材を軽量化したりして耐震化の補強を行いました。

各部局はオープンスペースとなり開放的な空間になっています。

こちらは、地下の食堂です。190席あり、職員以外でも利用可能でワークスペースとしても活用できます。

食堂の一角には螺旋階段や金庫などが当時のまま残されています。

(岡山県財産活用課県庁舎耐震化班 瀧口知樹副参事)
「災害対策面での強化もはかりましたけど、外部も内部も含めてリニューアルしましたので、県民の皆様にも親しまれるような庁舎として大切に使っていただきたいなと思います。」

1階のロビー奧には県庁の歴史や前川建築を紹介するギャラリーもあり、明日(22日)から一般公開されるということです。

© RSK山陽放送株式会社