再発防止へ対策…72歳女の車が暴走、2人死傷事故現場 高齢者の重大事故、どう防ぐ? 福島・鏡石町

2月に72歳の女が運転する車が暴走し、大学生2人が死傷する事故があった福島県のJR鏡石駅前で、事故防止に向けた対策工事が行われました

阿部正輝記者「ロータリーの出口と書かれた奥の白線。今までは道路の真ん中ほどまでしか引かれていませんでしたが、今回改めて道の端から端まで引き直されています」

2月15日、JR鏡石駅前で鏡石町のパート従業員の女(72)が運転する車が暴走し、男子大学生1人が死亡、女子大学生1人が重傷を負いました。

事故を受けて、再発防止のために行われた緊急対策工事。21日は区画線の整備が行われ、ロータリーの出口をより強調するため、道幅の半分までしか引かれていなかった白線を延長しました。また、駅前のロータリーの出口から誤って車が進入しないよう、交差点に直進ができないことを知らせる道路標識などを新たに設けました

鏡石町総務課・常松忠央副課長「警察などと事故の点検を行い、このような対策を行った。今後このような事故が発生しないよう、交通安全対策に努めていきたい」

町は26日にも工事を行い、ロータリーの一方通行を強調する看板なども設置する予定で、再発防止に向けた対策を進めることにしています。

高齢者事故 ハード、ソフト両面で対策を

鏡石町では、21日と26日の2回に分けて緊急の対策工事を行います。

2月の事故は、駅前ロータリーの出口から暴走した車が侵入して起きました。このため、21日は駅前ロータリーが一方通行であることを強調するため、出口であることを示す白線の延長、そして出口から直進できないことを示す三角帯を交差点内に新たに設けました。

さらに、26日には「進入禁止」や「重大事故発生」などと書かれた看板を複数設置してドライバーに注意を呼びかけ、スピードを抑える効果のあるラバーポールを設置します。

今回の工事はあくまで緊急的なもので、町は4月以降、歩道のカラー舗装や車止め、またカーブミラーなど、さらに整備を進めることにしています。

高齢運転者や免許返納者に対しては、町は新たに自分の車に踏み間違い防止装置を購入した高齢者に対し、購入費用の2分の1を、上限2万円まで助成します。さらに、免許返納者に対してはタクシー券、または県内の公共交通で利用できる電子マネー「ノルカ」1万円分を支給していて、今回、翌年以降も5000円分を継続的に支給していくことが新たに決まったということです。

こうした動きは県内の他の市町村でも広がっていて、事故防止がることが期待されます。

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