馬場小最後の終業式 児童50人に「卒業証書」 153年の歴史、明成小と統合

手製の「卒業証書」を受け取る児童=22日午前8時半、金沢市馬場小

 今月末で閉校する金沢市馬場小の終業式は22日、同校体育館で行われ、1~5年生50人が名残を惜しんだ。創立153年、金沢を代表する多くの文豪を輩出した同校は、児童数の減少に伴い明成小と統合される。児童は手製の「卒業証書」を受け取り、「寂しい」「新年度が楽しみ」と、さまざまな思いを胸に新学期での再会を心待ちにした。

 松本恭子校長は「みんなは新しい学年になるだけではなく、馬場小を卒業することになる」とあいさつし「卒業証書」を各学年の代表児童に手渡した。続いて「馬場小で学んだことを大事に持ちながら、さらに成長してください」と呼び掛け、児童は校歌を高らかに響かせた。離任式・退任式も行われた。

 5年の越田宗嗣君(11)は「みんなでダンスしたのが思い出。楽しかった」と振り返った。岡田凜大君(11)は「寂しいけど、新しい友達と会えるのがわくわくする」と話した。

 金沢市立小学校の閉校は2019年の菊川町小、新竪町小、東浅川小以来5年ぶり。馬場小は1870(明治3)年に創立され、泉鏡花や徳田秋声、歌人の尾山篤二郎ら約2万人が巣立った。新学期以降、現在の馬場小児童は明成小の校舎に通う。市教委によると、馬場小校舎の用途は検討中という。

 閉校式が23日午前10時から、馬場小と明成小の統合記念式典が4月8日午前8時半から予定されている。

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