過去には県内でも…災害時の「孤立集落」対策 備蓄や通信手段整備へ 能登半島地震受け見直し 福島

元日の能登半島地震で課題のひとつになったのが、集落の孤立です。福島県は、防災計画を見直し、孤立する可能性がある集落の備蓄や通信手段の整備を進めることになりました。

22日、県や交通・運輸機関などの防災担当者が集まり、防災会議が開かれ、県の防災計画について見直しました。この中で、元日の能登半島地震で、土砂崩れや道路が分断され、多くの集落が孤立したことを受けて、県の防災計画に反映させました。

県は今後、孤立する可能性がある集落を調べる予定で、災害が起きた場合に備え、自治体ごとに食糧や生活物資の1週間分程度の備蓄を呼びかけます。

また、能登半島地震では、固定電話や携帯電話の利用ができない状況が続き、救助活動が制限されました。このため県は、地震の影響を受けない衛星電話やラジオを使った防災無線などの通信手段の整備に努めていくことも計画に盛り込みました。

孤立集落 過去に県内でも…

元日に起きた能登半島地震では、道路の寸断や土砂崩れなどで一時3000人以上が孤立状態となりました。福島県内でも、2019年の台風19号の豪雨で、久慈川が氾濫して橋が崩落し、矢祭町高地原地区の11世帯30人が孤立状態となりました。

県では今後、県内で孤立する可能性がある集落を調べるとしています。また、自治体ごとに食糧や生活物資の1週間分程度の備蓄を呼びかけ、地震の影響を受けない
衛星電話や、ラジオを使った防災無線などの通信手段の整備に努めていくとしています。

さらに県は、情報収集・発信を素早く行えるよう、3月28日からインターネットで、気象や交通、避難情報などをまとめた「総合防災情報システム」を運営していきます。福島県は地震だけだなく、大雨や大雪などの災害対策も必要で、各地の災害の教訓を生かした対策や備えの見直しをしっかりと進める必要があるといえます。

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