ロシア、銃乱射事件の実行犯がISか疑問視 米に反論

[モスクワ 25日 ロイター] - ロシア外務省のザハロワ報道官は25日、モスクワ郊外のコンサートホールで起きた銃乱射事件の実行犯が過激派組織「イスラム国(IS)」だという米国の主張に疑問を投げかけた。

22日に起きたこの事件では137人が死亡、182人が負傷した。ISが犯行声明を出しており、米政府はこの声明を信じるとしている。米政府高官は、今月初めにロシアに攻撃を受ける可能性を警告していたと明らかにした。

だが、プーチン大統領は、拘束した実行犯らがウクライナに逃亡しようとしていたと述べたが、ISには言及していない。

ザハロワ報道官は現地紙コムソモリスカヤ・プラウダへの寄稿記事で「米政府は本当にISが実行犯なのか、もう一度考えてみてはどうか」と問いかけた。

同氏は、米国がウクライナにいる「被保護者」を隠すためにIS犯人説を広めていると主張。米国が1980年代にソ連軍と戦ったムジャヒディン(イスラム義勇兵)を支援していたことと関連付けた。

ウクライナは銃乱射事件への関与を否定している。

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