富士フイルムビジネスイノベーション、空撮ドローンによる罹災証明迅速化ソリューションを提供開始

被災した住民が生活再建に向けた援助を受けるためには、自治体から交付される罹災証明書が必要です。しかし、過去の災害時には、罹災証明書交付に数カ月かかるケースも発生しています。

富士フイルムビジネスイノベーションは、罹災証明書交付に時間がかかる要因として、交付業務が人手や紙帳票を用いたアナログなプロセスで⾏われていることに着目。

罹災証明書交付業務のデジタル化に向けて、2023年6月より、システム上で被害調査の計画策定・進捗管理ができる「被害調査統合システム」とタブレット端末を活用して被災現場での被災度調査を支援する「家屋被害判定アプリ」を「罹災証明迅速化ソリューション」として提供してきた。

今回の「被災状況可視化機能」は、ドローンで空撮した被災家屋の画像を「被害調査統合システム」上の地図に表示させる機能で、同システムのオプション機能として提供するものだ。

「被災状況可視化機能」は、「被害調査統合システム」上で、空撮画像をもとにした家屋の被災状況の把握および、調査すべきエリアの優先度の判断を支援することが可能。災害発生時、道路の寸断などにより調査員が被災現場に行けないケースにも有用だという。尚、愛媛県宇和島市が、4月1日より「被災状況可視化機能」を利用する予定。

罹災証明迅速化ソリューションの新機能「被災状況可視化機能」の利用イメージ

ドローンによる空撮画像。センサー情報ならびに地理情報を用いて家屋を抽出し(図中赤枠および緑枠)、調査エリアの優先度の判断を支援。

「被害調査統合システム」上での「被災状況可視化機能」利用イメージ。選択した家屋(図左下)を様々な角度から空撮した画像を表示し、被害状況の把握を支援。

さらに富士フイルムビジネスイノベーションは、「被災状況可視化機能」の提供開始とあわせて、罹災証明書などを出力できる「罹災証明書出力機能」と、住民から「一部損壊の判定でよい」という同意取得ができた場合、現地調査をせずに罹災証明書を交付する「自己判定申請受付機能」も「被害調査統合システム」のオプション機能として新たに追加する。

富士フイルムビジネスイノベーションは、今後も罹災証明書交付の迅速化に向けた取り組みを強化し防災DXをさらに推進することで、住民の早期生活再建に貢献していくとしている。

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