JR芸備線「30年で88%利用減少」赤字ローカル線は存続か廃止か 全国で初めての再構築協議会開催【岡山】

赤字ローカル線を巡って、全国で初めての再構築協議会が始まりました。利用者の減少が続くJR芸備線を存続させるのかそれとも廃止するのか。国を交えた協議が始まります。

(松村リポート)
「間もなく第1回芸備線再構築協議会が始まります。会場には多くの報道陣も訪れました。注目度の高さがうかがわれます」

広島市で開かれた初会合には、中国運輸局やJR西日本、沿線自治体などが出席しました。JR西日本の要請で国が初めて設置したこの協議会。

赤字が続いているJR芸備線の備中神代ー備後庄原間について「存続させるのか」「廃止してバスなど他の交通手段に転換するのか」などが話し合われます。

きょう(26日)はまずJR西日本から、利用者が減り続けている現状が説明されました。

(JR西日本 広岡研二広島支社長)
「芸備線の利用につきましては(1990年からの30年で)88パーセント減少している。大量輸送という観点で鉄道の特性を発揮できていない」

それに対し、自治体からは「なぜ存続できないのか」「もっと詳細なデータを示してほしい」などと意見が述べられました。

(岡山県 上坊勝則副知事)
「もう少し詳細なデータを示していただきながら、協議会の中で分析や議論をしていただく必要がある」

(新見市 野間哲人副市長)
「引き続き、私たちとしてはJR西日本に鉄道を担っていただきたい」

これまで「黒字路線からの補填による存続は難しい」とするJRと「利用促進を前提に存続させたい」とする自治体の主張は互いに平行線を辿っていました。しかし、この協議会では国が調整役を担い議論を進めます。

(協議会議長 中国運輸局 益田浩局長)
「国の制度の予算や仕組みを使いながら、最大限納得頂ける結論になればいいなと」

今後、協議会では実情調査なども行い3年以内を目安に再編の方針を出すということです。

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