【U-23日本代表26選手の通信簿】3失点のマリ戦で先発の守備陣は低めの評価。A評価だった4人は...

パリ五輪を目ざすU-23日本代表は、アジア最終予選前、最後のテストマッチ2試合に臨んだ。

サンガスタジアム by KYOCERAで3月22日に行なわれたU-23マリ代表戦は、開始2分に平河悠のゴールで先制も、その後は相手の個の力に圧倒されて3失点し、1-3で完敗。北九州スタジアムで25日に開催されたU-23ウクライナ代表戦は、終始、主導権を握って2-0で快勝を飾った。

五輪出場をすでに決めている2か国との連戦を1勝1敗で終えた大岩ジャパンの26人について、2試合のパフォーマンスを5段階(S、A、B、C、D)で評価した。

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【GK】
1藤田和輝[評価]―
フィールドプレーヤーを含め、この2連戦で唯一出場なし。不完全燃焼に終わった。

12野澤大志ブランドン[評価]B
ウクライナ戦に出場。押し込む展開のなかで見せ場は多くなかったが、絶妙なタイミングの飛び出しでピンチを防ぐなど安定感が光った。

23小久保玲央ブライアン[評価]C
出場したマリ戦では、好セーブを披露した一方でキャッチミスから失点も。「決して代表戦であのようなミスを起こしてはいけない」と本人も反省の弁。

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【DF】
2半田陸[評価]C
全体的に見れば堅実なプレーぶりだった。ただ油断もあったか、時折、相手に突破を許す場面もあった。

3西尾隆矢[評価]C
CBで出場したマリ戦では序盤からミスを連発。ピンチでの対応も後手に回った。

4関根大輝[評価]B
右サイドからの縦パスや対角のロングボールで好機を演出。得意のドリブル突破でも魅せた。

5馬場晴也[評価]B
フル出場したウクライナ戦では、不用意な前への飛び出しで危険を招くシーンもあったが、その後は終始安定していた。

17大畑歩夢[評価]B
ウクライナ戦に左サイドバックで先発出場。インターセプトからの攻撃参加など、攻守に積極的だった。

21バングーナガンデ佳史扶[評価]B
当たり負けしないフィジカルでボール奪取。攻撃時は中央寄りのポジショニングで好機に絡んだ。

22内野貴史[評価]C
2試合ともに途中出場で左サイドバックを務める。あまり持ち味を発揮できず、無難にこなした印象。

25鈴木海音[評価]A
フル出場したウクライナ戦では、相手のエースに徹底マークで仕事をさせず。ビルドアップでも落ち着いていた。

26高井幸大[評価]B
マリ戦で90分間プレーし、19歳での飛び級選出も、堂々としたプレーぶり。難しい対応も難なくこなしたが、3失点では「A」は与えられない。

【MF】
6川﨑颯太[評価]C
マリ戦ではダブルボランチの一角を務め、相手の攻撃の芽を摘んだ。しかし、1失点目に直結したバックパスのミスは軽率だった。

7山本理仁[評価]B
マリ戦ではキャプテンマークを巻いてピッチに立った。ポジショニングが良く、周囲への声掛けでリーダーシップも発揮した。

8藤田譲瑠チマ[評価]B
2試合に出場し、中盤で潤滑油的存在に。ポジショニングも良く、要所を締めた。

10佐藤恵允[評価]B
ウクライナ戦で先制ゴール。気持ちの入った守備でもチームの助けとなっていた。

15田中聡[評価]B
ウクライナ戦で途中からピッチに立ち、強烈な追加点をマーク。しかし本人が「まだまだ足りない」と語った通り、得点以外では満足できる内容ではなかったか。

16松木玖生[評価]B
ウクライナ戦にインサイドハーフで出場。攻守にわたって至る所に顔を出し、豊富な運動量を発揮した。

19山田楓喜[評価]B
右サイドハーフで2試合連続の先発出場。セットプレーのキッカーとして、高精度のボールを配球し続けた。

20平河 悠[評価]A
技術を活かしたパワフルなドリブル突破は一級品。鋭いカットインからのフィニッシュも今後のチームの武器となり得る。

24小見洋太[評価]C
2試合どちらも途中出場。果敢な仕掛けから何度もシュートを放ったが、アピールのためにも結果がほしかった。

【FW】
9藤尾翔太[評価]C
パリ五輪世代を牽引してきたストライカーは、マリ戦で先発。ポストプレーで強みを見せたが、結果で真価を証明したかったところ。

11細谷真大[評価]C
チームのエースの出場はウクライナ戦の後半45分間のみ。さすがの裏への飛び出しも見せたが、決定機には絡めず。物足りなさが残る。

13荒木遼太郎[評価]A
今回の活動は体調不良から始まり、序盤の練習2日間を欠席。それでも先発出場したウクライナ戦では何度も好機に絡み、インパクトを残した。

14植中朝日[評価]C
前線からの守備で気持ちを見せたが、マリ戦ではポジショニングの悪さからか、消えている時間も長かった。

18染野唯月[評価]A
マリ戦では途中出場で、冷静なボール捌きとプレスバックで流れを引き戻し、先発したウクライナ戦でも前から懸命にボールを追い、存在感を示した。

取材・文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

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