【栃木】竹工芸や益子焼など県内の工芸品と華やかな洋ランを組み合わせた初の企画展「とちぎの工芸品と蘭(らん) 用の美と蘭の美」が、岩舟町下津原のとちぎ花センターで開かれている。県誕生150年の節目に合わせ、県内の伝統工芸品を紹介しようと企画した。
毎年恒例のラン展と、本県が誇る伝統工芸品などをコラボレーションさせた。花と工芸品が織りなす美しさを楽しんでもらうのが狙いだ。
会場の鑑賞大温室には、大田原市を拠点に活動する竹工芸家八木澤正(やぎさわただし)さんが企画展に合わせて制作した長さ約1メートルの蛇籠(じゃかご)の中に花を展示。国重要有形民俗文化財に指定された佐野市の天明(てんみょう)鋳物の作品を配置したりして和の世界を演出している。
益子焼や地元のみかも焼の陶器を鉢として利用。烏山和紙を使った照明器具や大谷石も並べて会場を装飾している。
ランは県洋蘭生産組合の協力で集めた50種300鉢を展示している。白やピンクなど色とりどりのコチョウランのほか、流通量が少ない変わり咲きや交配種のもとになる原種の花が会場を彩っている。
同センターの稲葉英雄(いなばひでお)さん(54)は「作家の方の協力もあり、センターだけではできない展示になっている。花と工芸品のそれぞれの良いところを強調している」と話している。
展示は5月6日まで。最終日には企画展で展示したランの特別販売を予定している。
午前9時半~午後4時半。入館料は大人410円、中学生以下200円。(問)同センター0282.55.5775。