「成虫になった姿を見てビックリ」住宅地に程近い山林で発見した蛾の幼虫 育ててみたら新種!国際学術雑誌に掲載【岡山】

岡山市はきょう(28日)、岡山市北区で新種の蛾(【画像①】)を発見したと発表しました。

新種は、5mm~6mmの小さな蛾で、「ニセマイコガ科」というグループに属します。幼虫の時期、シダ類の胞子を食べる習性があります。

発見したのは、岡山県環境保全事業団・環境調査課の寺田剛さん(36)。岡山市との連携協定に基づく生物調査で2021年秋、岡山市北区の建部地区の住宅地にほど近い山林で昆虫調査を行っていた際に、シダの葉を裏返したところ、何かよく分からない幼虫を発見。

その後幼虫を育てて、サナギから羽化した成虫を見た際に、これまで知られているものと違っていることが分かりました。

なお寺田さんは、趣味でニセマイコガ科の研究をしていて、成虫の姿を見たときに「ビックリした」ということです。

この種は、これまで国内・海外ともに発見された記録はなく、台湾などの研究者と共同で研究し、新種として国際学術雑誌「Molecular Phylogenetic and Evolution」に掲載されました。

新種の名称について寺田さんは「いずれ名づけることになるでしょう」ということで、岡山市は「地域の生物多様性を保全するには、多くの人が身近な自然を知ることが大切。今回の発見が市民が自然の魅力に関心をもつきっかけになれば」と期待しています。

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