美容医療の【目まわりの手術】とは? 眼瞼下垂症手術・まぶたのたるみ取り

年を重ねてくると、目まわりのたるみ・シワが気になってきたという人、少なくないと思います。目元で印象は変わるといいます。今回ご紹介するのは、目まわりの手術。自費診療で行う美容医療です。どうたいクリニック美容皮膚科院長の岡部圭介医師と、設楽敦子看護師に、お話を伺いました。

★エステ感覚の施術とは★

たるみやシワの原因になっている 脂肪や筋肉、皮膚に手術でアプローチ

「目の下のクマが目立つ」
「まぶたのたるみが気になる」
「目元がぼんやりしてきた」
「目が小さくなった気がする」
「まぶたがくぼむ」
などなど。
マチュア世代になると目まわりの変化を実感する人が増えてきます。目元の皮膚は薄くデリケートなので、顔の中でもエイジングサインが現れやすく、疲れ、ストレスや睡眠不足などの影響も受けやすいのです。

「その人の印象を大きく左右するのが目元、目まわりです。老化による目まわりの変化は、手術で改善できます。改善できる方法があるのに、“加齢だからしかたない”と簡単にあきらめてしまうのは、もったいないですね。美容医療で目元の印象が若返ると、気持ちも前向きになると思いますよ」(岡部医師)

マチュア世代の目まわり治療で、代表的なものを挙げてみましょう。

1 眼瞼下垂症手術

まぶたの開きが悪く、眠たそうな表情に見える状態を改善する手術。まぶたを切開して、まぶたを持ち上げる筋肉を縫い縮めます。

視界が狭くなって「見えにくい」という症状がある場合は、眼科や形成外科で健康保険を使って手術を受けることもできます。

2 上まぶたのたるみ取り

二重のラインに沿って上まぶたを切開し、たるみを取り除く手術です。併せて、余分な脂肪を取り除く場合もあります。

はっきりとしていた二重が加齢に伴ってぼやけてきた、上まぶたの皮膚がかぶさって目元が重たい印象になっている人向けの手術です。

3 下まぶたのふくらみ取り

下まぶたの内側から脂肪を取り除く手術です。まぶたの内側を切開するので傷あとも目立たず、目の下のクマで悩んでいる方に適応されます。

ふくらみによって皮膚がたるんでいる場合は、まぶたの下の皮膚も切除しないとたるみが残ってしまうので、この手術のみでは改善しません。

4 下まぶたのふくらみ&たるみ取り

下まつ毛の少し下の部分を切開して、目の下の余分な脂肪とたるんだ皮膚を取り除く手術です。すっきりとした目元になります。

5 眉下切開(上まぶたのたるみ取り)

眉のすぐ下を切開して、目の上のたるみを解消する手術です。まぶたが重い、はれぼったい目が気になる場合などに。

納得のいく仕上がりのため、 事前に症例写真のチェックを

いずれの手術も局所麻酔、日帰りで行うことができます。ただし、どんな手術にも感染などのリスクが伴います。メリットだけでなく、デメリットもよく説明を受け、納得したうえで手術を受けてください。

手術のやり方など、クリニックによって多少異なりますが、約1週間後に抜糸を行い、経過観察のため、1カ月後の受診を促されることが多いでしょう。術後の経過によって、術後1カ月の診察で終了となる場合もありますし、数カ月経過を診る場合もあります。

目まわりのたるみ、シワの主な原因は老化です。老化による変化は美容医療手術で一時的に改善できたとしても、老化そのものをストップすることはできません。また各手術の適応だと診断され、手術が滞りなく終わっても効果の感じ方には個人差があります。

手術を希望する場合は、担当医とよく話し合うこと。そのときに、クリニックや担当医師の症例写真を見せてもらうとよいでしょう。どんな目元を美しいと感じるかには、個人差があります。症例写真を見て、「こんな目元になりたい」と自分が思えるような、自分と美的な感覚が似た医師を選ぶことも大切です。


監修者
どうたいクリニック美容皮膚科院長・慶應義塾大学形成外科専任講師 岡部圭介

静岡県浜松市出身。2004年 慶應義塾大学医学部卒業。2014年 同大学大学院医学研究科博士課程修了(医学博士)。同大学形成外科助教を経て、2016年から慶應義塾大学形成外科専任講師。専門は先天性顎顔面疾患の手術治療、きずの治療など。
【所属学会】日本形成外科学会(専門医・指導医)、日本創傷治癒学会(評議員)、日本創傷外科学会(専門医)、瘢痕・ケロイド治療研究会(理事)、日本再生医療学会、日本褥瘡学会、血管生物医学会

監修者
どうたいクリニック美容皮膚科看護師長 設楽敦子

北里大学看護学部卒。北里大学病院中央手術室に11年間勤務。出産・子育てを経て、どうたいクリニック入職。韓国の美容医療事情にも精通している。

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