松山地裁でオンライン口頭弁論開始 遠方と法廷結び審理可能に

松山地裁で始まったウェブ会議システムを活用した口頭弁論=9日午前、松山市一番町3丁目

 民事裁判のデジタル化を進める改正民事訴訟法施行を受け、愛媛県の松山地裁でもこのほど、オンラインでの口頭弁論が可能になった。9日に審理があり、被告側の事務所と、裁判官や原告がいる法廷を会議用アプリ「チームズ」でつなぎ、大型モニターにやりとりが映し出され審理が行われた。

 従来は、非公開手続きの弁論準備や和解などと異なり、公開が原則の口頭弁論では原告、被告の双方が裁判所に出向く必要があった。法改正では遠方在住や健康状態など事情がある人でも参加しやすいよう、3月から裁判所の判断で、ウェブ会議での出廷が認められるようになった。

 松山地裁でもテストを複数回実施し、3月上旬に初の審理が開かれ9日が2回目。各支部や簡裁でもオンライン審理が可能になっている。

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