「中高年は関心高いが20代は意識向かない?」ヘルメット着用“努力義務”1年 着用が伸びないワケ

4月6日から始まった「春の全国交通安全運動」。静岡県警が掲げる重点項目の1つが自転車などのヘルメット着用です。「努力義務」から1年が経ちましたが、ヘルメットの着用県内では進んでいるのでしょうか。

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「自転車に乗る時は、ヘルメットを被って、自転車も車の仲間だよってことを忘れずに安全運転をして下さい」

静岡市で10日午後行われた交通安全啓発活動。子どもの歩行中の事故防止や自転車などのヘルメット着用を促すライトやチラシなどが買い物客に配られました。

<社会部 山本太朗記者>
「静岡市葵区の市街地に来ています。自転車のヘルメット着用の努力義務から1年が経過しましたが、ヘルメット着用は浸透したのでしょうか」

2023年4月から自転車に乗るすべての人に対してヘルメットの着用が「努力義務」となりました。静岡県警によりますと2023年7月の調査では、静岡県内の着用率は、10.6%と全国平均(13.5%)を下回っています。

スタートから1年、あさの様子を見てみると…ヘルメットの着用率は1割程度でした。

なかなか浸透しないヘルメット着用。静岡市駿河区の自転車専門店では1年前、品薄の状態でしたが…。

<バイシクルわたなべ 渡邉竜也社長>
Q1年前はヘルメットの需要が高まって品薄だったがいまは?
「昨年の春は非常に需要が盛り上がって、供給が追いついてなかったが、いま現状は供給が安定している」

自転車を買う時に一緒にヘルメットも、という人が増えたといいます。その一方で…。

<バイシクルわたなべ 渡邉竜也社長>
「肌感覚では、40代以上の中高年の方は、比較的ヘルメットの関心が高いが、学生さんを含め、20代くらいの方は、ヘルメットまで意識が向かわない方がまだまだ多い印象」

おしゃれなデザインのヘルメットも扱っていますが、若い人にはいまいち響いていないようです。

<静岡南警察署地域交通官 堀田利治警視>
「高校生の(ヘルメットの)着用が進まないとなかなか着用率が上がってこない。これから若い世代にどんどん被ってもらえるように取組みを進めていきたい」

では、ほかの県は進んでいるかというと、愛媛では59.3%、大分でも46.3%が着用しているといいます。まずは、自転車に乗る人一人一人の意識をどう高めていくのかが今後の課題といえます。

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