包括的性教育 県内でも 宇和島の全市立中でカリキュラム導入 知識や向き合い方、体系的に 仕組みづくり 他地域波及

松山市での包括的性教育の仕組みづくりについて話し合う医師ら=2月、同市

 人権を重視して幅広く性について学ぶ「包括的性教育」への関心が高まっている。県内で先進的に取り組む宇和島市では約4年前から「こころまじわうプロジェクト」として、市立全6中学校の生徒が性の知識や向き合い方を体系的に学ぶカリキュラムを導入。外部講師の元教員や医師、助産師らと学校が連携する活動が広がりつつある。

 「性に興味や関心を持つのは当たり前。しっかり学び、自分も相手も大切にできる幸せな選択につなげてほしい」。昨年11月、同市城東中学校(新田町3丁目)の思春期教室で元小学校教諭、菊池準子さん(松山市)が講演した。1年生約120人が思春期の心身の成長について正しい情報を得る大切さを学んだ。

宇和島市立城東中学校の1年生を対象にした思春期教室で「性を学ぶことで自分も相手も大切にできる」と語る菊池準子さん(左奥)=2023年11月

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