田瀬ダムでワイン貯蔵の取り組み 管理事務所と花巻、遠野両市

田瀬ダムのトンネルにワインを持ち込み、熟成に期待を寄せる地元事業者

 東北地方整備局北上川ダム統合管理事務所(小田桐淳司所長)と花巻、遠野の両市は11日、国管理の田瀬ダム(花巻市東和町)でワインを貯蔵する取り組みを始めた。ダム内は室温11~13度、湿度70~90%で安定。熟成に理想的な環境を生かして貯蔵酒の付加価値化を図る。

 現地で覚書締結式を行い、小田桐所長、上田東一花巻市長、多田一彦遠野市長が署名。上田市長は「ダムで熟成され、両市ともにおいしいワインができることを期待したい」、多田市長は「(個人的にも)憧れる花巻のブランドと遠野のワインが並ぶことがうれしい」とあいさつした。

 花巻市のエーデルワイン、ワイン事業も手がける森田建設、MKファームこぶし、遠野市のNPO法人遠野まごころネットの4者が参画し、360ミリリットル、720ミリリットル、750ミリリットルの瓶計約2400本を貯蔵する計画。11日は一部を、ダムの高さ(81.5メートル)のほぼ中間にある幅約2.5メートル、高さ約4メートルの管理用トンネル(監査廊)に運んだ。

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