豊漁願い、豪快に水かけ 鶴岡・鼠ケ関「みこし流し」

白装束姿の若衆が威勢よく水をかけた「みこし流し」=鶴岡市鼠ケ関

 鶴岡市鼠ケ関地区の伝統行事「みこし流し」が15日、地元の鼠ケ関川で行われた。白装束姿の若衆たちが川を流れるみこしに水をかけ合い、豊漁や海上の安全を願った。

 地区内の弁天島にある厳島神社(本間雅春宮司)の例大祭に合わせて行われている。「精進徒(しょうじんと)」と呼ばれる若衆約20人が笛や太鼓を奏でながら地区内を練り歩き、鼠ケ関川へ。みこしを流しながら水をかけて清め、上流に向かって担ぐなどして祈願した。

 周囲には大勢が訪れ、水しぶきの中で躍動する姿に見入っていた。同市鼠ケ関小5年大貫恋斗(れんと)君(10)は「水がきらきらして桜もきれいだった。大人になったら自分も参加したい」と話していた。

 みこし流しは江戸時代中期から伝わる神事で、網にかかった弁天像を村人が祭ったところ、豊漁が続いたとの伝説に由来するという。

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