農作業の本格化を告げる「種まきじいさん」が鳥海山の山肌に姿を現した。残雪に囲まれた地表が、腰を曲げて畑に種をまいている人の形に見えるため、地元では親しみを込めてこう呼んでいる。
酒田市宮内、農業斎藤紘行さん(39)は「いつもより早い時期に出てきた気がする。雪が少なく順調に作物が生育するか心配」と話していた。16日は鳥海山の尾根を見ることができ、同市や遊佐町の田んぼでは種まきや田起こしするトラクターが多く見られた。
県庄内総合支庁の酒田農業技術普及課によると、酒田、遊佐両市町での水田の耕運作業は平年通りで、田植えは来月上旬ごろになる見通し。