私も「がんばっていきまっしょい」 憧れボート部で奮闘 東京から進学の松山東高・西川杏

松山東高ボート部で女子キャプテンを務める西川杏。「みんなから応援してもらえる選手になりたい」=4月上旬、玉川湖

 小説「がんばっていきまっしょい」の舞台になった愛媛県の松山東高ボート部に憧れ、東京・浅草中から進学し奮闘する女子部員がいる。3年の西川杏(17)。女子キャプテンを務め、高校生活の集大成に向け練習に励んでいる。

 東京での高校進学に物足りなさを感じていた時、松山市出身の母が「愛媛に行ってもいいんじゃない? 松山東はボート部が強いんだよ」。思ってもいない提案だったが、ぴんときた。

 近くのレンタルショップで「がんばっていきまっしょい」のドラマDVDを借り、何度も見返した。クルーが一心同体で頑張る姿は、まさに理想とする高校生活だった。

 登校初日に入部届を出した。入部後は毎日を乗り切るのに必死だった。徐々に頭角を現し、憧れのかじ付き4人スカルのメンバーになった。「どの種目も好きだけど、一体感が格別」と快活に笑う。

 女子部員は24人。競技への熱い思いは一目置かれ、キャプテンに選ばれた。今年の目標は、夏の全国総体(インターハイ)で2位以上になること。有終の美を飾るため、勢いを加速させる。

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