ゆるくなってきた輪郭、深いほうれい線……気になりますね。でも、大丈夫! キレイはいつからでもとり戻せる。美容家の佐藤由美子さんに、「筋膜リフト美顔セルフケア」を教えていただきましょう。まずはじめは胸鎖乳突筋をほぐして、老廃物を流します。
顔の筋膜セルフケアの最大のルールは「こすらない」こと。
摩擦の刺激はシワ、シミ、くすみなどの原因に。
基本は「ずり圧」。皮膚の表面ではなく奥を動かします。
まずは、お顔のウォーミングアップ。ベーシックセルフケアです。加齢や表情のくせなどでかたまってしまった筋膜をゆるめ、滞っている余分な老廃物を流しましょう。
確実に顔が変わる!カギになるのは「胸鎖乳突筋」です。
胸鎖乳突筋をほぐす
耳の後ろから鎖骨につながる「胸鎖乳突筋」を意識していますか?
横を向くとくっきり浮き出るはずですが、姿勢の悪さやスマホ・パソコンの使用が原因で筋肉の可動域が小さくなり、かたく縮こまっている人が多いもの。
すると、フェイスラインのくずれや顔のたるみ・シワにつながります。そばを通る静脈やリンパの流れが悪くなり、むくみの原因にも。胸鎖乳突筋をほぐしてゆるめ、適切な筋肉の長さを出すことが、顔の悩みを解消する基本になるのです。
【オイルを使用します】
オイルはお肌への摩擦を減らすために使います。好きな香りのオイルを使えば、リラクゼーション効果も高まります。老廃物を流すためにお肌の上で手をすべらせるので、何もつけないと皮膚がこすれてトラブルの原因に。乳液やクリームでも代用できるので、お手持ちのもので大丈夫です。お風呂で湯ぶねにつかりながらケアする場合は、何もつけなくても問題ありません。
横を向く
ケアをするほうの反対側を向きます。右側をほぐす場合は、左を向きます。
STEP_1 耳の後ろをもみほぐす
横を向き、耳の後ろにある突起(乳様突起)の骨の下のきわ(胸鎖乳突筋の停止部)を、親指と人さし指でつまみます。10 回、やや強めにもみほぐします。
STEP_2 指を重ねてずり圧をかける
胸鎖乳突筋の起始部に左手の人さし指を当て、ほかの3 本の指も左右の鎖骨の間の下にある骨に並べるようにぴったりと当てます。もう片方の手も重ねて、すくい上げるように、円を描きながらずり圧を10 回かけていきます。
反対側も同じようにおこないます。
ベーシックセルフケアをQ&Aでチェック
先生、私の胸鎖乳突筋、どこにあるのかわかりません!
A
胸鎖乳突筋は、耳の後ろにある骨の下から鎖骨の間にある筋肉です。
反対側の横を向くと、盛り上がってきます。
でも皆さん、最初は埋もれていたり、めちゃめちゃ細かったり、かたかったり……。つまんで痛かったり。
ゴリゴリするのは、筋膜も固まっている証拠。セルフケアを続けてほぐすうちに、しなやかになってきますよ。
まず、何から始めたらいいですか?
A
耳の後ろに、ポッコリしたお山のようなものがあります。
このポコッと出ている骨の下のほうにある突起が「乳様突起」。
そのすぐ下にある「胸鎖乳突筋の停止部」を親指と人さし指でつかんで、少し強めにもみほぐしましょう。
い、痛い!先生は痛くないんですか?
A
私はかれこれ8 年もやっているので、全く! でも、「痛みは伸びしろ」なんですよ。1 回でゆるめようと思わなくていいです。コツコツ続けてくださいね。
痛いけど気持ちいいです!
A
そう、「イタ気持ちいい程度」にね。胸鎖乳突筋をほぐすだけでも、即、顔が引き上がりますよ。
Q 上がった!やった側だけ上がってます!
A
でしょう?
まずはここから、筋膜の状態をよくしていってください。
※この記事は『一生、進化する 筋膜リフト美顔』佐藤由美子著(主婦の友社)の内容をWEB掲載のため再編集しています。