【早出し】南陽市宮内の林野火災、135ヘクタール以上焼損か 火勢は弱まる

空中からの消火に向け、給水する陸上自衛隊のヘリコプターUH-1ハンター=6日午前10時54分、南陽市・内原堤

 南陽市宮内の山林で発生し、延焼していた林野火災は6日、焼損範囲が少なくとも135ヘクタールに拡大した。鎮圧には至っていないが、本県や隣県の消防防災ヘリ、陸上自衛隊の航空部隊による上空から消火活動が奏功し、火の勢いは徐々に弱まっているとみられる。市は3地区の計148世帯410人を対象にした避難指示を継続する一方、同日から避難所を一つ減らし、2カ所とした。

 発生3日目の6日も午前5時から、秋葉山山頂付近の上空などで消火活動を再開した。山の東側に位置する川樋地区の一部、新田地区の住宅に火が迫る危険性があったため、重点的に放水。陸上自衛隊第1ヘリコプター団(千葉県木更津市)の双発の大型ヘリCH47チヌークを2機から3機に増強し、計83回散水した。陸自の中型機UH1ハンター2機と、秋田県のヘリも含め、投下した水量は前日の2倍以上となる45万7400リットルに上った。一方、山の西側の内原地区では地元消防団員200人以上が地上からも消火活動を進めた

 市は宮内、川樋、中川の各公民館を避難所に指定。3カ所合わせて延べ26人が利用し、2世帯3人は朝まで過ごした。6日の朝以降に避難した住民はおらず、川樋公民館の避難所は閉鎖した。

 この日の消火活動は午後6時半で打ち切り、7日は午前5時に再開予定。市などは降雨の予報もあるため、天候や状況を踏まえて対応する。避難指示が続く3地区の児童生徒は通常通り、スクールバスで登下校し、内原地区の一部では保護者が送迎するという。

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