連休明けゆっくり鑑賞 氷見・お菓子の美術館にシニア層次々

大型連休明けにゆっくりと観覧を楽しむ来場者=氷見市芸術文化館

  ●童心に帰り「夢の世界」満喫

 氷見市芸術文化館で開催中の「お菓子の美術館~渡辺おさむスイーツアートin氷見~」(富山新聞社、北國新聞社主催)は7日、観覧を心待ちにしていたシニア層が次々と会場を訪れ、大型連休明けにゆっくりと作品を楽しむ光景が広がった。来場者は童心に帰って本物そっくりに表現された「夢のある世界」を満喫した。

 「どうしても来たかった」と打ち明けたのは、立山町利田の巌直子さん(61)。来場者で混み合う大型連休をあえて避け、宮崎県から来たおばと一緒に訪れ、スマートフォンで作品を撮り続けた。スイーツのフルコースが並ぶ華やかなパーティー会場を再現した「お菓子の宮殿の晩餐会」に「小さい頃の『りかちゃん人形』を思い出した。すてき、すてき」と笑みがこぼれた。

 大型連休開けを狙って体操仲間3人で誘い合い、会場を訪れた高岡市国吉の浅川信子さん(73)はじっくりと作品を見て回り「すごい。細かく表現していて素晴らしい。メルヘンチックな世界」と感動した様子だった。

 「夢のような世界で、ちょっとなめたくなる」と笑顔を見せたのは、射水市小島の向田和美さん(72)。海の生き物が並ぶ「お菓子の水族館」に特に心を打たれた様子で、動画などで作品を撮り続け「友だちにも見せてあげようと思う」と話し、「スイーツ」の感動を「おすそ分け」するという。

 お菓子の美術館は、まるでお菓子のような本物そっくりのスイーツアート展で、キュートでかわいい作品が300点以上並ぶ。

  ●コーヒースタンド開設 辻口さんスイーツも

 会場のロビーには7日、コーヒースタンドや、イートインコーナーが開設された。会場には「お菓子の美術館」アンバサダーで七尾市出身の世界的パティシエ辻口博啓さんのスイーツをはじめ、富山、石川などのスイーツが販売されており、観覧後に実際のお菓子を楽しんでもらう。

 7日は氷見市柳田の「cafe moca」の東海夕奈さん(21)が自慢のコーヒーを提供し、来場者は「お菓子の世界」を楽しんだ後、ゆっくりとコーヒーを味わいながらくつろぐ光景も見られた。今後は氷見、高岡市のコーヒー店が出展する。

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