7日（現地時間）に開かれたウラジミール・プーチン・ロシア大統領の就任式（5回目）に、韓国側の代表としてイ・ドフン（李度勲） 駐ロシア韓国大使が出席した。韓国政府は今月、中国との高位級交流を推進するなど、中国・ロシアとの関係管理に乗り出したものとみられる。
韓国外交部（外務省）によると、クレムリン（ロシア大統領府）で開かれたプーチン大統領の就任式にイ大使が出席した。クレムリンは「『非友邦国』に指定した国の大使たちも就任式に招待した」と明らかにしていた。
今回の出席は、日米やEU（欧州連合）27加盟国のうち20か国がプーチン大統領の就任式に参加せず「ボイコット」した中、韓国はこれらの国々とは別の行動をとったことを意味する。
米国務省の報道官は「われわれは（ロシア大統領の）選挙が自由で公平だったとは考えない」と伝え、日本はロシアのウクライナ侵略を批判し、就任式に大使は送らない理由を明らかにした。
これらの国々とは異なり、韓国はロシアからの招待に応じイ大使を出席させた。韓国政府は、ロシアがウクライナを侵攻し占領したドネツクなどで投票を行なったことについて「国際法違反だ」としながらも、大統領選挙の結果に対しては言及しない立場をとった。
ユン・ソギョル（尹錫悦）韓国大統領は就任以降、日米韓および日韓関係の改善に外交力を集中させてきた。一方、韓露関係は修交以降最悪の関係へと膠着（こうちゃく）していった。
発足から3年目に入った尹政権は「中露朝の戦略的構図の中でも外交的立ち位置を確保し、ロシア現地の自国民とロシアに進出している韓国企業たちを保護するため、韓露関係を管理しなければならない」と判断したものとみられる。
このことについて、韓国外交部の当局者は「韓露間には様々な主要懸案があり、韓露関係を管理する必要性も考慮した」と説明した。
