のんびり、若草はみ 牛の放牧始まる/十和田

広大な牧野でのんびり過ごす牛たち

 十和田市奥瀬地区にある市営の惣辺、太平両放牧場で22日、今季の牛の放牧が始まった。八甲田を臨む広大な牧野に放たれた牛たちは、のんびりと若草をはんでいる。

 畜産農家の労働力軽減や生産コストの低減を目的に、太平放牧場は1968年度、惣辺放牧場は1970年度に開設。近年は年間約450~550頭を受け入れている。今年は3月末時点で430頭の受け入れを予定している。

 奥入瀬渓流の東約5キロに位置する惣辺放牧場ではこの日、午前中から市内の畜産農家が妊娠中や繁殖を待つ雌牛を伴い訪れた。草地面積219.3ヘクタールの広大な牧野に放たれた牛たちは、青々と茂った草を食べたり、寝そべったりしてのんびりと過ごしていた。

 指定管理者の田代牧野畜産農協が日々の管理を担い、終牧は10月下旬ごろの予定。市農林畜産課の須田山昭仁課長(55)は「しっかり飼養管理をして、預かった時よりコンディションの良い状態で農家さんにお返ししたい」と話した。

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