元なでしこ鮫島彩(宇都宮出身)が引退 サッカー女子W杯優勝の原動力 「素晴らしいサッカー人生送れた」

皇后杯サッカーの新潟-INAC神戸戦に出場した鮫島彩(右)=2020年12月19日、カンセキスタジアムとちぎ

 サッカー女子WEリーグの大宮は23日、日本代表「なでしこジャパン」で長く活躍した宇都宮市出身のDF鮫島彩(さめしまあや)(36)が今季限りで現役を引退すると発表した。25日のホームINAC神戸戦がラストゲームとなる。鮫島はクラブを通じ「自分が想像していたよりもはるかに学びの多い、素晴らしいサッカー人生を送れた」とコメントした。

 鮫島は小中学生時代、宇都宮市の河内SCジュベニールでプレー。同市田原中から進んだ常磐木学園高(宮城)では3年連続全国選手権準優勝を経験した。2006年に東京電力に入団し、仙台(現マイナビ仙台)、INAC神戸などで活躍。米国やフランスでもプレーした。

 なでしこジャパンには08年に初選出され、主に左サイドバックとして活躍した。11年ワールドカップ(W杯)ドイツ大会では同郷の先輩・安藤梢(あんどうこずえ)(三菱重工浦和)と共に初優勝の原動力となった。

 W杯は準優勝した15年カナダ大会など3大会連続で出場し、日本代表で通算114試合5得点。12年ロンドン五輪では銀メダルを獲得した。10年以降は度重なるけがに苦しみながら乗り越え、21年に大宮に移籍してからは主力としてリーグ戦、カップ戦、皇后杯で計71試合に出場した。

 コメントに鮫島は「両親からもらった名前の通り、サッカーを通じてとても彩りのある時間を過ごすことができました。本当にありがとうございました」ともつづった。

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