滑川漁港のイカ増やせ 高校生が産卵床づくり 釣り人でにぎわいを

竹を使って産卵床を作る滑川高の3年生=滑川市の滑川漁港

 滑川市の滑川漁港で23日、アオリイカ用の産卵床(しょう)づくりが行われ、滑川高海洋科の3年生20人が地元の竹を使って卵を産む場所となる産卵床を仕上げた。アオリイカを狙う釣り人を増やし、漁港周辺のにぎわいづくりにつなげる狙いで、29日に産卵床を沖合に設置する。

  ●漁協、29日に設置

 生徒は滑川漁協青壮年部の役員6人から指導を受け、高さ2メートル前後の竹3本ずつをひもで結ぶ作業に当たった。用意した15本は前日の22日に生徒自らが市内の山林で伐採し、運び出していた。

 藻場の代わりになる産卵床は滑川漁港の沖合約50メートル、水深約10メートル地点で、コンクリートブロックを付けて海底に設置される。アオリイカが産卵床に卵を産み付け、秋ごろに釣ることができるようになる。

 青壮年部は昨年度、廃材を使った産卵床を試験的に投入し、産卵を確認できたため、今回は滑川高の協力を得て本格実施に乗り出した。今後の結果を基に、継続設置を検討する。

 滑川高資源増殖専攻の松田大和さんは「アオリイカが増え、釣りに来る人がさらに多くなれば、滑川漁港がにぎわうようになる」と期待を込めた。青壮年部の笹木雄介部長は「若い人が漁業に関わり、興味を深めてほしい」と話した。

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