古里で上映、うれしい 鶴岡・映画「ふたりごっこ」冨樫監督が思い語る

映画「ふたりごっこ」に込めた思いなどを語る冨樫森監督=鶴岡市・鶴岡まちなかキネマ

 鶴岡市出身の冨樫森監督(64)が手がけ、庄内地域をロケ地とした自主映画「ふたりごっこ」の上映が25日、鶴岡市の鶴岡まちなかキネマで始まった。冨樫監督が舞台あいさつに立ち、作品に込めた思いなどを紹介した。

 映画は晩秋の鶴岡市が舞台。交通事故を起こし妊娠中のわが子を失って以来、罪の意識にさいなまれながら孤独に生きていた女性が、家に転がり込んできた少女と過ごす中で心を再生させていく物語を描いた。撮影は2022年11月に鶴岡市の櫛引地域と鶴岡アートフォーラム、酒田市の飛島や日和山公園などで行われた。地元住民も多く出演した。

 本作は、新型コロナウイルス禍で仕事ができない中で改めて何をしたいのかを考え、「こういう時期でも映画を撮るべきだ」との思いから始まったという。冨樫監督作「おしん」などの映画撮影を行い、知人も多い古里・庄内で撮ることが前提だったとし、「自由にやらせてもらえた。鶴岡で上映できてうれしい」などと語った。

 本作の上映は全国で2カ所目。同館での上映は6月7日までの予定。

© 株式会社山形新聞社