「緊張感がありプレッシャーも感じた」角田裕毅、苦しみながらも再びQ3進出で8番グリッドをゲット! 専門メディアは「再び素晴らしい予選」と賛辞

F1第8戦のモナコ・グランプリは5月25日に予選が行なわれ、ビザ・キャッシュアップ・RB(以下RB)の角田裕毅は、Q3進出を果たし8番グリッドを手にした。

予選前のフリー走行3回目(FP3)では27周回で全体9番手となる1分11秒991のベストタイムを計測した角田は、Q1を1分11秒852と13番手のタイムで通過し、Q2では最初のアタックで第2セクタートップという好ラップを刻み、最終的には9番手(1分11秒106)。そしてQ3はラストアタックで1分10秒858を記録して8番手につけ、同GPでの自己最高予選順位(これまでは昨季の9番手が最高)を更新した。

予選後、彼はチームの公式サイト等を通して、「今日は予想していたよりも、ずっと大変でしたが、ペースをかなり上げて、Q1からQ3までの全てのラウンドでラップごとに改善することができました」と振り返り、さらに以下のように続けている。
「プラクティスでのペースを考えると、Q1は少し苦戦しましたが、車から0.001秒単位でタイムを絞り出すことができました。本当に緊張感があり、ひとつのミスが大きな影響を与えるコースだということで、少しプレッシャーも感じましたが、同時に楽しむことができ、落ち着いて車の性能を引き出すことができました」

「明日のレースはトリッキーなものになるでしょう、ここでは追い抜きが難しく、スタートが非常に重要で、クリーンなレースをすることが主なポイントです。ペースは良いので、車の性能を最大限に引き出すだけです。全体としてチームは今週、一貫して素晴らしい仕事をしているので、8番グリッドを手にしたのは素晴らしい気分で、とりわけここでは特別です」 また、メディアに対しては「多くのライバルがペースを上げていたので、Q3に進むのは簡単ではありませんでした」と語り、決勝に向けては「ロングランでの車のペースは良いので、それを最大限に活かせるように努力します。オーバーテイクするのは簡単ではありませんが、全力を尽くして、明日は良いペースで走れればと思います」と意気込みを明かした。

RBのマシンパフォーマンスの責任者であるギョーム・ドゥゾトゥは、「Q2でのユウキは、2回目のアタックで力強いラップを記録し、Q3進出に成功した。(そしてQ3では)8番手を確保する素晴らしい仕事を果たした。これで再び中団グループのトップに立った。明日に向けて、力強いポジションにいる」と角田の連続しての予選トップ10入りを称賛するとともに、決勝での活躍にも期待を寄せている。

各国専門メディアもポジティブにこの日本人ドライバーのパフォーマンスを評価しており、『NEXTGEN-AUTO』は「ユウキはモナコの予選でも再び素晴らしい結果を出した。今季、彼は過去にはあまり好きではなかったサーキットでも快適に走っています。決勝では8番グリッドという良いポジションからスタートすることで、レースでポイントを獲得する準備はできているが、そのためには熾烈な戦いが待ち受けている」と綴った。
ブラジルのF1専門サイト『GRANDE PREMIO』は、「角田は再び素晴らしい予選を過ごし、今季RBが発揮しているパフォーマンスに喜びを感じた。今予選が予想以上に難しかったことを認めつつも、再びQ3に進出した日本人ドライバーは、困難なコースでこのような結果を出せたことに非常に満足している」と伝えている。

そしてイタリアの自動車専門サイト『MOTORIONLINE』は、「再びRBと角田がQ3に進出。日本人ドライバーは週末を通して競争力を示し、常にトップ3圏内にいた。予選では8番目のタイムを記録し、ポイント圏内への切符を手に入れている」とここまでの秀逸の働きを振り返った。

構成●THE DIGEST編集部

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