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震度6強の地震と大雨による複合災害を想定した鹿児島県総合防災訓練は26日、前日に続き奄美市であった。警察や自衛隊など80機関の約1000人が参加。1月の能登半島地震の教訓を踏まえ、救援活動に向けた道路の早期確保やライフライン復旧の手順などを確認した。
同市での開催は11年ぶり。奄美地方に大雨洪水警報が出される中、奄美大島近海を震源とする地震が発生し、大津波警報が発令されたと想定した。
名瀬港長浜みなと公園では、倒木や土砂が道路をふさいで通行できないとして、自衛隊と県建設業協会奄美支部が重機で除去。NTT西日本は断線した光ケーブルを復旧させ、九州電力送配電は応急送電で病院などの停電を解消した。
近くの名瀬港では海上訓練を実施。津波で海に流された住民を消防が水上オートバイで捜索し、警察と連携して船に引き上げた。古仁屋海上保安署の潜水士による救助活動もあった。
今回の訓練では25日、海上自衛隊の艦艇と航空機で救援物資や医療関係者らを初めて本土から輸送していた。26日は届いた物資を市内各地に運ぶ手順を名瀬港マリンタウン緑地公園で確認した。
奄美川商ホールでは、能登半島地震で活用された米スペースXの衛星インターネットサービス「スターリンク」が展示された。
訓練終了後、塩田康一知事は「関係機関が緊密に連携し、実効性の高い訓練ができた」と講評。奄美市の安田壮平市長は「実践的な訓練の知見を基に、防災力の向上に生かしたい」と述べた。
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