ビール醸造拡大へCF 足利のイシイブルーイング 開業15年で15種常時提供目指す

援を呼びかけるイシイブルーイングの石井さん

 【足利】問屋町のクラフトビール醸造所「イシイブルーイング」は開業15周年の節目となる2025年を目標に、醸造所内の設備を拡充して常時提供できるビールの種類を増やすことを目指している。30日までクラウドファンディング(CF)で寄付を募っている。醸造所代表の石井敏之(いしいとしゆき)さん(56)は「15周年にちなみ、常時15種類のビールをお持ち帰り用に提供できるようにしたい」と話す。

 石井さんは国内外でビール造りを指導し、10年にはグアムに醸造所を開業したが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で20年に撤退した。現在は地元の足利で、愛猫の名前と足利織姫神社にちなんで命名した「ORIHIME」など3種類のビールを醸造、販売している。

 今回は醸造所内に新たに持ち帰り専用ビールサーバーを設置し、設備を拡充するための資金を調達すべくCF実施を決めた。

 これに伴い、過去に石井さんが海外で醸造していた「MINAGOF」(米国)や、「Toshi’s」(英国)など歴代のブランドを復刻させる予定。また、足利産や県産の原材料を使用したブランドも新たに商品化する予定だという。

 寄付はCFサイト「キャンプファイヤー」で500万円を目標に募っており、26日時点で目標額の約80%に当たる約400万円が集まっている。1口5千円~100万円。返礼品としてオリジナルパイントグラスや「ORIHIME」を用意している。ビールサーバーの注ぎ口のタップに名前が掲載されるコースなどもある。

 石井さんは「歴代ブランドが一堂に会する場所にしたい。ご協力お願いします」と呼びかけている。

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