【早出し】時期前倒し、走りやすい大会に さがえさくらんぼマラソン、収穫盛期に再訪者の期待も

給水所でサクランボを受け取るランナー=寒河江市

 さがえさくらんぼマラソン大会が26日、寒河江市内で開かれ、全国各地から集まったランナーが市街地やサクランボ畑を駆け抜けた。例年6月中旬に開催していたが、暑さ対策などもあり、今回は3週間ほど時期を早めての開催。前回まではあった熱中症の搬送は今回ゼロ。本格的なサクランボシーズン前に開催し、収穫盛期での再訪や新たな需要拡大など、市の関係者らは期待している。

 ハーフマラソン、10キロなど5部門に県内外から計約3700人がエントリーした。今回は市制施行70周年記念の大会で、青山学院大陸上競技部の学生ランナーや同市と姉妹都市の韓国・安東市職員など、たくさんのゲストも参加した。同大の原晋監督が「自分自身に“負けてたまるか大作戦”で頑張って」とあいさつし、参加者は一斉に西村山広域行政事務組合消防本部付近からスタート。給水所では県産サクランボの奨励品種「紅秀峰」が振る舞われた。

 サクランボの収穫・出荷の最盛期は6月20日前後。今回は「さがえアーリーさくらんぼマラソン」と銘打って、例年より早く開催した。前回は出場者のうち4人が、18年には7人が熱中症の症状を訴えた。参加者の増加に伴い、近年の暑さも踏まえ、熱中症による要救護者の増加が懸念されていた。参加者からは「このぐらいの気温だと走りやすい」との声も聞かれた。

 サクランボ主産地を売り込むためにも、早めの開催によるメリットもありそうだ。「県内外から集まるランナーに市内産サクランボのおいしさを早めにPRし、最盛期に再び訪れてもらいたい」と実行委員会の関係者は期待を込めた。

勢いよく飛び出すランナーたち=寒河江市

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