モナコ初入賞の角田裕毅、早くも昨季の合計ポイント超えに「努力が報われた」と専門メディア。「フラストレーションを感じた」レースで我慢の8位堅持!

F1第8戦のモナコ・グランプリは5月26日に決勝が行なわれ、ビザ・キャッシュアップ・RB(以下RB)の角田裕毅は同グランプリでは自己最高となる8位入賞を飾り、3戦連続でのポイント獲得を果たしている。

予選8番手という好パフォーマンスで決勝に大きな期待をかけられていた角田は、レース開始から順位を守り、タイヤを維持するためペースを抑えるというフラストレーションの溜まるドライビングながらも、しっかり戦略に従って任務を完遂、グリッドポジションを維持してチェッカーを受け、日本人ドライバーとしては2011年の小林可夢偉(5位)以来の入賞を飾るとともに、長く9番手を走りながらブレーキトラブルでチャンスを逃した(15位フィニッシュ)昨季の雪辱を果たした。

4ポイントを加算して今季通算ポイントを19に伸ばしてランキング10位を守ったレース後、自身のSNSに「モナコ初ポイント!一貫していい車作ってくれたチームに感謝です(原文)」と投稿した彼は、またチームの公式サイト等を通して、「とても長いレースで、それでも我々が立てた戦略を尊重する必要がありました。少しフラストレーションを感じましたが、冷静さを保ち、ペースを管理しました」と正直な気持ちを明かしながら、以下のように決勝を振り返っている。

「タイヤとペースをうまく管理し、どんな状況にも対応できるようにし、最大限にチャンスを活用できたと思います。最後の数周は本当に楽しかったです。全力でプッシュしてもいいと言われましたが、欲張りすぎないようにして車を無事に持ち帰りました。重要なのは、ポイントを獲得し続けることです。チームとしても力強い週末を過ごせていたので、とてもポジティブな結果です。チームはよくやったし、この結果に相応しいと思います」

またメディアに対しては、「ポイントを獲得し続けることが重要であり、チームは最初のプラクティスから僕に自信を持たせ、リズムに乗れるように助けてくれています。これで自分がやるべきことに集中できるようになり、ますます一貫性を持てるようになっているので、この調子を維持する必要があります」と、ここでもチームの働きに賛辞と感謝の言葉を贈った(フランスのモータースポーツ専門サイト『NEXTGEN-AUTO』より)。 チームポイントを24に伸ばしたランキング6位のRBは「価値あるポイント」と角田の結果をSNSで喜んだが、マシンパフォーマンスの責任者であるギョーム・ドゥゾトゥも、「さらに4ポイントを獲得できた! ユウキの8位は、強くてエネルギッシュな週末の成果だ。彼は金曜日から素晴らしいペースを見せており、我々のパッケージが向上し、中団のトップに立っていることを証明した」と角田を称賛し、その見事なタイヤマネジメントにも言及している。
「ユウキは良いスタートを切り、一貫したレースを展開し、この非常に特異なシナリオでタイヤを上手く管理した。赤旗の後、最良の戦略はハードタイヤで再スタートし、もうピットストップをしないことだというのは分かっていた。レースのポイントはタイヤと車の管理が中心であり、ユウキはエンジニアのサポートを受けて76周を非常に上手く走り切った」

またチーム代表のローラン・メキーズも、「ドライバーとエンジニアは78周にわたり、タイヤを管理するためのペースを上手く調整し、素晴らしい仕事を果たした」と、チームとしての働きに満足感を示すとともに、「ユウキは本当に絶好調で、再び我々をグリッドの中団前方に押し上げ、戦略を守って非常に貴重な選手権ポイントを持ち帰った」と、日本人ドライバーに賛辞を贈った。

現地メディアの報道を見ると、イタリア・エミリア・ロマーニャの日刊紙『Ravenna Today』は「RBがさらなるポイント獲得。角田はモンテカルロでも好成績を上げ、ファエンツァのチームを8位に導いた」と伝え、ポーランドのF1専門サイト『dziel pasje』は「角田、モナコで(ダニエル・)リカルドを上回る。ビザRBの2人のドライバーのうち、再び優れた成績を収めたのは角田だった」とチーム内対決に注目している(リカルドは12位フィニッシュ)。

『NEXTGEN-AUTO』は、「角田、モナコで価値ある4ポイントを獲得。彼は再び入賞圏内でフィニッシュした。この日本人ドライバーにとって、モナコでは初のトップ10入りとなり、フラストレーションの多かったレースで、その努力が報われたことを喜んだ」とレポートした。
そして、英国のモータースポーツ専門サイト『THE RACE』は、今GPでも「勝者と敗者」を選定し、角田を前者のひとりとして、「角田が2025年のF1ドライバー市場で注目を集めているのも不思議ではない。この調子が続けば、より大きなチームが彼に興味を持つことになるのではないだろうか」と称え、以下のようにも綴っている。
「周回遅れでのフィニッシュは、角田にとって最も輝かしい結果とは言えないだろう。そして8位という結果は、セルジオ・ペレス(レッドブル)とフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)が予選で不調だったからかもしれない。しかし今季の中団争いは、そのようなチャンスを活かせるかどうかで決まる。その点で、角田ほど上手くやっているドライバーはいない。これで彼は、直近の6レースのうち5つで入賞(スプリントを含めれば8レース中6レース)。その結果、すでに昨季の合計ポイント(17点)を上回っている」

構成●THE DIGEST編集部

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