復興願うおりんの音色 高岡で7月コンサート

おりんの楽器と太田さん=高岡市内免2丁目

 音楽や踊り、曲芸を組合わせた舞台芸能「散楽(さんがく)」のコンサート(富山新聞社後援)が7月27日、高岡市のウイング・ウイング高岡で開かれる。能登半島地震復興の願いを込め、高岡銅器の仏具「おりん」の楽器などを演奏する。

 散楽は奈良時代に大陸から日本に伝わり、盛んに行われたが、平安時代に廃れた「幻の芸能」とされる。コンサートは音楽技芸団「現代散楽」が出演し、神仏具・美術銅器制作卸の山口久乗(きゅうじょう)(高岡市)がおりんを演奏用に改良した「久乗編鐘(へんしょう)」などを奏でる。

 宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」をテーマに、当たり前の日常の大切さ、生きている幸せを考える舞台を目指す。会場に募金箱を設置し、高岡市を通して被災者支援に役立てる。

 現代散楽の雅楽演奏家・太田豊さん(小矢部市出身)は「コンサートとして皆さんに楽しんでもらいたい」、山口久乗の山口敏雄会長は「地元高岡の復興の一助となればうれしい」と話した。

 コンサートは午後2時半開演。一般3500円、中学生以下1500円で、全席自由。

© 株式会社北國新聞社