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クマ出没、今年も注意―。岩手県内でツキノワグマの目撃や被害が相次いでいる。人の生活圏に現れる「アーバンベア(都市型クマ)」が後を絶たず、27日は北上市のJR北上駅付近で個体が見つかった。人的被害が県の統計史上最多となった昨年度は市街地に姿を現すケースが多かったが、専門家は人里に慣れた個体は冬ごもり(冬眠)後も同じ場所に執着する習性があると指摘。餌を求めて広範囲をさまようクマもいるとして警鐘を鳴らしている。
27日午前11時ごろ、北上駅東口の南側で子グマとみられる1頭が目撃された。北上署や市が注意を呼びかけ、学区内の黒沢尻東小も下校時に教職員が街頭で見守りした。
現場は東北新幹線の高架に沿った道路で、主に駅の利用客が駐車場から行き来する際に使われている。目撃した会社員小野寺勇逸(ゆういち)さん(54)=秋田県横手市=によると、クマは高架下の駐車場から現れ、周囲を嗅ぎ回りながら往来して数分で南側に去った。