太平洋側中心に 土砂災害など厳重警戒 関東や東北は暴風・高波にも警戒を

 きょう(火)午後も、太平洋側を中心に発達した雨雲がかかる見込み。線状降水帯が発生する可能性があり、局地的には猛烈な雨の降るおそれがある。沿岸部は風が強まり、特に関東から東北の太平洋側は、遅い時間にかけて天気が荒れそうだ。土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水・氾濫に厳重に警戒すると共に、暴風や高波、落雷や突風にも警戒・注意が必要となる。

線状降水帯発生のおそれ

大雨災害が迫っている時は

 西日本の太平洋側を中心に、非常に激しい雨の降っている所がある。四国は昼過ぎまで、近畿は夕方にかけて、東海は今夜遅くにかけて、局地的に雷を伴い1時間に50ミリを超える降り方となる見込み。発達した積乱雲がライン状に連なる「線状降水帯」が発生した場合は、局地的に一段と雨が強まり、大雨災害発生の危険度が急激に高まる可能性がある。広い範囲で土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水・氾濫に厳重な警戒が必要だ。

 東日本は、昼過ぎ~夜遅くが雨のピークで、東北も今夜は雨脚が強まる見込み。関東の沿岸は雨だけでなく、傘を差すのが危険なほど南風が強まるため、帰りの時間帯は交通機関に乱れが生じる可能性がある。今夜の東京周辺は、家の中にいても雨や風の音が気になり、空気がかなり湿って不快な状態が続きそうだ。また、東北の太平洋側南部の海上は、今夜遅く~あす29日(水)の早い時間まで暴風に警戒が必要となる。

水・木は晴れ地域多く

 あす(水)は関東や北日本で早い時間まで雨が残るが、天気は次第に回復に向かいそうだ。あす(水)日中は西日本や東海で晴れて、25℃を超える所が多い見込み。東京も28℃まで上がるが、日中は空気が乾いて洗濯日和が期待できそうだ。きょう(火)のジメっとした空気に比べると、各段にしのぎやすいと思われる。

 一方、強い台風1号は、あす(水)にも暴風域を伴い沖縄の大東島地方に接近する見込み。台風はその後も北東方向へ進み、31日(金)ごろに伊豆諸島に近づくおそれがある。金曜日は湿った空気の影響で、東海や関東、東北の太平洋側は、雨の降る所が多くなりそうだ。

(気象予報士・高橋和也)

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