イノシシ対策でワーキンググループ新設 渡良瀬遊水地保全・利活用協議会、7月にも

定例会議であいさつする大川市長(左から2人目)

 【栃木】市や小山、野木など6市町や民間団体で構成する渡良瀬遊水地保全・利活用協議会(会長・大川秀子(おおかわひでこ)栃木市長)の定例会議が27日、市藤岡遊水池会館で開かれ、遊水地内や周辺で急増するイノシシ対策に取り組むワーキンググループ(WG)新設を決めた。

 WGは6市町の獣害担当部署職員らで構成。オブザーバーとして県や環境省、国土交通省職員らが参加する。イノシシ生息の現状や課題を共有・連携して数を減らし、被害防止・軽減を図るのが狙い。7月にも課題共有などを始める考え。

 遊水地内でのイノシシ対策を巡り同協議会は先月、本県や群馬など4県で構成する「渡良瀬遊水地連携捕獲協議会」に対策強化を要望した。ただ、捕獲協議会の昨年度調査で834頭を確認するなど増加に歯止めがかからない状況にあり、この日の会議でも対策を求める声が相次いだ。

 大川市長は「大変深刻な問題なので、国や県とも連携して早急に取り組みたい。捕獲もこれまでと違った方法を考えなければならないと思う」と述べた。

 会議ではこのほか、来年夏をめどに遊水地の環境学習ガイドブックや将来ビジョン基本方針を策定するスケジュールを確認した。

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